黒海穀物回廊、効力延長で合意へ=ブルームバーグ報道
ブルームバーグは、トルコ政府関係者の発言をもとに、ウクライナの農産品を黒海を通じて輸出することを可能とする合意につき、ロシアが合意に残留することに同意し、効力が延長されると報じた。
17日、ブルームバーグが報じた。
これにより、トルコと国連が仲介して締結された同合意は、ロシアの対ウクライナ戦争が続く中、引き続きウクライナからの大型輸送路を維持し、世界へと食料の供給を可能とすることになる。
なお、ロシアはこれまで、自国の食料や肥料の供給にとっての障害が取り除かれないのであれば同合意から離脱すると主張していた。
トルコ関係者は、合意の発表は17日中に行われると述べているという。
他方で、ウクライナのヴァシコウ・インフラ次官は、今回の延長合意について認めておらず、まだコメントには時期尚早だと述べている。
これに先立ち、2023年3月18日、ウクライナと国連とトルコは、黒海穀物イニシアティブの効力延長に合意していた。この際、クブラコウ・ウクライナ復興担当副首相兼地域発展・インフラ相は、効力は120日間延長されたと述べていたが、これに対して、ロシア側は同合意は同年5月18日まで有効だと主張していた。
なお、ウクライナ・インフラ省発表では、5月8日時点で、トルコの領海には90隻の船舶が貨物の検査を待っている状態であり、検査はロシアの行動によって止められていると伝えられていた。
5月10、11日には、イスタンブルにて、黒海穀物回廊合意に関する国防次官級協議が行われ、合意の延長には至らず、協議の継続に合意していた。
写真:ウクライナ農業省