「ロシアがウクライナ領を去らねばならないことを全ての国が理解しているわけではない」=ウクライナ政権関係者、ジッダ和平協議にコメント

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は、5日にサウジアラビア・ジッダにて開催されたウクライナ和平協議について、最も困難な問題は、戦争の終結のためにロシアがウクライナ領を去らねばならない、ということを全ての国が理解しているわけではないことだと発言した。

ポドリャク大統領府長官顧問がラジオ・スヴォボーダの番組出演時に発言した

ポドリャク氏は、「最も困難なのは常に、ロシアがウクライナ領を去らねばならないという問題の議論だ。当然、この戦争の初めから親ウクライナ的立場をとっている全ての国ということではなく、いくつかの国のことであり、いくつかの国は、そのことを領土面での何らかのニュアンスのある問題だと思い続けている。つまり、ロシアはそのウクライナ東部の領土のために領土を攻撃していると思っているのだ。(しかし)ロシア連邦に、たとえ少しであっても何かを残してしまえば、それは戦争が単に次の段階に移行することを意味することになる」と発言した。

さらに同氏は、「ロシアとウクライナの間に何らかの領土問題があると思い続けている国もある」と指摘した。

また同氏は、「全ての国がロシア・ウクライナ戦争の性格を理解しているわけではない」とし、「ロシアの敗北のない協議は、国際法の信頼を損ねることになる」と指摘した。

同氏は、「いくつかの国は、この紛争のことを深く理解していない。さらに、いくつかの国は、ロシアが大規模な戦争を遂行し続ける能力があると思い続けている。戦争を終わらせたい、戦争の終わりを見つけたいのであれば、ロシアが敗北せねばならないということを説明するのが難しいのだ。私たちが戦争を続けたくて、国際法の信頼を最大限損ねたいのであれば、それならばロシア連邦と何かしらの合意をせねばならない。皆がそれを理解しているわけではなく、それが最も困難な問題である」と発言した。

その他同氏は、「制裁の迂回によって、供給者は、ロシア連邦と直接貿易をしていた時よりも、儲けられるようになっている」とも指摘した。

これに先立ち、5日、サウジアラビアのジッダにて、ウクライナのための平和原則について協議する約40か国が参加した国家安全保障補佐官・外務省政治局長会合が開催されていた