独政府報道官、ウクライナの選挙実施は重要だが、最重要ではないとの見解示す
ドイツのヘーベシュトライト政府報道官は4日、民主主義を示す選挙が行われることは基本的には重要だとしつつも、同時にウクライナは現在戦争状態にあり、防衛せねばならないということが現在最も重要なことだとも発言した。
ヘーベシュトライト政府報道官が記者会見時に、記者からのウクライナへの選挙実施に向けた潜在的圧力に関する質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ヘーベシュトライト氏は、「基本的には、私たちは民主的意志の発露と選挙の価値を正しいものとみなしているが、しかし、現在ウクライナにあり、今後も長きにわたって続いていく特別な状況を留意せねばならない。ウクライナに圧力をかけたいかということに関して、現在私が表明できるような立場は存在しない。ウクライナは、ロシアの侵略により、すでに18か月以上戦争状態にあり、ウクライナは防衛せねばならず、領土一体性と主権を守らねばならない。それが現在最も重要なことだ」と発言した。
なお、米国のリンゼー・グラム上院議員(共和党)が最近、ウクライナの選挙は、戦争が終わっていようと終わっていまいと、来年行われるべきだとの意見を表明していた。
他方で、ゼレンシキー大統領は、近く選挙を実施すると、国民や世界の関心を平和回復プロセスから逸らしてしまうとの見方を示していた。
ポドリャク宇大統領府長官顧問は、戦時下の選挙実施が不可能である理由として、治安、財政の問題や、有権者登録ができないことを挙げていた。
他方、ウクライナ最高会議(国会)の与党会派「人民奉仕者党」のアラハミヤ会派長は30日、ウクライナで今年は選挙が行われないが、来年の開催はあるかもしれないと発言していた。