ゼレンシキー宇大統領、キーウ開催のEU外務理事会会合に参加 和平案、特別法廷、EU加盟に向けた改革等協議

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ウクライナのゼレンシキー大統領は、2日にキーウで開催された欧州連合(EU)外務理事会非公式会合に参加し、今回の会合はウクライナとの連帯を大きく示すものだと発言した。

ウクライナ大統領府広報室が伝えた

発表によれば、ゼレンシキー大統領は、「私たち皆が今、各々の分野で前進できること、決して止まらないこと、欧州を活性化し、リーダーシップを加えられるようにすることが非常に重要だ。私たちの共通の立場をより強固にする防衛、外交、政治、統合、経済、制裁の新しい方策が常に必要だ。私たちの活発さ、リーダーシップ、イニシアティブが多くなればなるほど、ロシアが私たちの共通の圧力に適応する可能性は小さくなる」と発言した。

そして同氏は、行うべき重要な方策の中には、ウクライナの防衛支援の活性化、命の保護、とりわけ、武器、弾薬の供与、ウクライナ軍人の訓練の拡大、防衛産業機構の共通の生産能力の拡大を挙げた。

続けて同氏は、重要方策として、「平和の公式」実現へのさらなる首脳・国の関与、ウクライナのNATO加盟までの間のウクライナへの安全の保証提供にさらに欧州の7か国が加わること、EUの新しい対露政策の活動活性化とイランへの制裁拡大、ウクライナのEU加盟交渉の年内開始、EU機構によるウクライナのための財政手段「ウクライナ・ファシリティ」の確定、凍結されているロシアの資産をウクライナの復興資金にあてるEU内の作業の加速を列挙した。

その上で同氏は、「私は、ウクライナと全自由世界は、この対立に勝利することができると確信している。しかし、私たちの勝利は、私たちの協力にかかっている。私たちの共通かつ原則的な行動が多くなればなるほど、この戦争はより早く終結する。私たちの領土一体性の回復と欧州全体にとっての平和の理想的な保証によって公正に終結する」と強調した。

ゼレンシキー氏はまた、EU加盟国外相と戦時下のウクライナ支援、ウクライナのEU加盟、和平案「平和の公式」、ロシアの侵略犯罪を罰するための国際法廷の設置について協議したと伝えた

さらに同氏は、ウクライナがEU加盟交渉を始めるために履行しなければならない欧州委員会が提示した7つの勧告につき、その勧告は大きな前進を生み出し、全てのウクライナ国民にとっての動機となったと指摘した。

そして同氏は、「私たちは全ての勧告を履行する。私たちにとって、私たちがその具体性の中で生きることは現在非常に重要だ。私たちは非常に具体的な国家だ。なぜなら、戦時下では、約束したことは履行しなければならないからだ」と発言した。同時に同氏は、ウクライナは今後、まだまだ多くの改革を実現しなければいけないとも指摘した。

同氏はまた、ウクライナの和平案「平和の公式」の実現状況に関して、同プロセスに多くの国が加わっていることが大きな成功だと発言した。さらに同氏は、現在、ウクライナの公正で永続する平和の回復の重要原則に関する国家安全保障担当首脳補佐官級第3回会合の準備が続いていると伝えた。

加えて同氏は、「平和の公式」協議において様々な大陸の代表者が自分たちの平和イニシアティブについて協議する準備を伝えていることに注意を向けつつも、ウクライナが今次の戦争における犠牲国なのであり、「平和の公式」が将来の「グローバル平和サミット」の開催にとっての代替なき基本となるべきだと主張した。

そして同氏は、「私たちにとって全ての大陸が重要だ。もし、いずれかの欧州の国が『平和の公式』の場に他の大陸の国のプレゼンスを拡大する上で影響力を発揮できるなら、私たちは感謝する。また、あなた方の社会ともそのことについてコミュニケーションをとることが大切だ。そうすれば、別の大陸の社会もそれについて耳を傾けるようになる」と指摘した。

その他同氏は、ウクライナに対する侵略犯罪を裁く特別国際法廷の様々なフォーマットに関する外交的・法的作業が続いていると伝えた。その際同氏は、ウクライナにとって重要なのは名前ではなく、侵略犯罪における罪人を全て公正に裁くことであるとし、そのため、何の結果も生み出さないような法廷にならないようにすることが不可欠だと強調した。

写真:大統領府

また同氏は、今回のEU外務理事会のキーウでの開催は、欧州がウクライナと共にあるということを示す強力なシグナルだと発言した。

同氏はその際、「ウクライナへの支援は、全世界への支援だ。もしウクライナが倒れたら、ロシアは大戦争を始める。それは、私たちの領土だけでは済まない。私は、現在のウクライナの強靭性は、少なくとも欧州大陸の将来の強靭性なのだと確信している。私は、あなた方のおかげで私たちがこの強靭性を維持できているということにつき、感謝したい」と伝えた。

なお、10月2日、キーウでは外務理事会非公式会合が開催された。

写真:大統領府