ゼレンシキー大統領、ロシア・ダゲスタンの空港襲撃に「他民族嫌悪の一部」とコメント

29日夜のロシア南部ダゲスタン共和国の中心都市マハチカリ空港にて、多数の市民が押し寄せ、その際ユダヤ人差別的な発言などを繰り返す人物も見られた事件につき、ゼレンシキー宇大統領は、それはロシアにおいて拡散されている他民族嫌悪の一部だと指摘した。

ゼレンシキー大統領がソーシャルメディア「X」アカウントにコメントした

ゼレンシキー氏は、「ロシア・マハチカラから、怒る群衆がテルアビブから到着した航空便の中のイスラエル国民を探して空港に乱入するというおぞましい動画が出てきた。それは、マハチカラにおける単発の事例ではない。それは、ロシアにおいて国営テレビや専門家や政権が喧伝することで、大規模に拡散されている他民族嫌悪の文化の一部だ」と書き込んだ。

同氏はまた、昨年、ラヴロフ・ロシア外相が複数回反ユダヤ主義的な発言を行ったことを喚起し、またプーチン露大統領も反ユダヤ主義的な言及をしたことがあると指摘した。

そして同氏は、「ロシアのプロパガンディストが国営テレビで嫌悪のレトリックを口にするのは日常的なものとなっている。もっとも最近の中東のエスカレーションも、ロシアのイデオロジストによる反ユダヤ主義的な発言をもたらした。ロシアの反ユダヤ主義と他民族嫌悪は、体系的であり、根の深いものだ。嫌悪は、攻撃性とテロを招くものである。私たちは、嫌悪に対して一緒に仕事をすべきである」と強調した。

これに先立ち、最近ロシアのダゲスタン共和国の複数年、カラチャイ・チェルケス共和国、カバルダ・バルカル共和国にて、複数の反ユダヤ主義集会が開かれていた。ユダヤ人コミュニティの間では、市民の危険から避難の可能性が検討されているという。

また、29日夜、ダゲスタン主要都市のマハチカリ空港にて、イスラエルからの旅客便が到着したことに怒る群衆が空港敷地に押し入り、滑走路に乱入する事件が起きていた。

写真:大統領府