EU上級代表、プーチン露大統領が戦争を止める兆候はないと指摘

欧州連合(EU)のボレル上級代表は、プーチン露大統領に対ウクライナ戦争を止めるつもりがあるという兆候は見られないと発言した。

ボレルEU上級代表が英ガーディアン紙へのインタビュー時に発言した

ボレル氏は、ウクライナでの戦争はEUの存在がかかったものだと警告し、欧州の民主主義を脅威にさらしているロシアの危険に注意に目を向けなければならないと発言した。

その際同氏は、「私たちが方針を迅速に変えず、私たちのあらゆる能力を動員しなければ、それによってウクライナでの戦争においてプーチンを勝利させてしまうことになる」と指摘した。

同氏は、EUにとっては、ロシアを戦争に勝たせないために何が可能か問うが重要だと発言した。

さらに同氏は、「プーチンはウクライナのひとかけらでは満足できないし、残りのウクライナをEUに入れさせることもできないし、彼らは領土面の限定的勝利では満足できないのだ。彼は、戦争を断念しない、特に、彼にとってはるかに望ましいシナリオが提示されるかもしれない米国の選挙の前にはそうだ。そのため、私たちは、長期にわたっての高い集中度での紛争への準備をしなければならない」と発言し、加えて「プーチンは最終的勝利までこの戦争を継続することを決めている」と補足した。

同時に同氏は、プーチンは自国軍の力、ウクライナの抵抗、西側の国々の反応に関して誤算していたと指摘した。

その他同氏は、「ロシアはネイションになれたことが一度もなかった。同国は常に、ツァーリ、ソヴィエトを抱えた帝国であり、今はプーチンを抱いている。それがロシアの常態であり、それが政治的アイデンティティであり、その結果として、隣国にとっての脅威となっている。特に私たちにとっての」と強調した。