ウクライナ大統領府新幹部、裁判改革の実現継続に意欲
ウクライナのムードラ大統領府副長官は16日、政権は国内の裁判改革継続のために必要なあらゆる措置を実現すると発言した。
ムードラ副長官がディスカッション「EU支援を受けたウクライナの汚職対策と法の支配の改革」の際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ムードラ氏は、「大統領、大統領府、政府、議会は、ウクライナのEU加盟国地位に関する欧州委員会の7つの勧告履行の分野で明確に決断力を示している。重要な改革の1つが裁判改革だ。透明で、効果的で、高い専門性のある裁判制度は、法の支配を確保し、国に投資を誘致し、人権を守る上で鍵となる。大統領府は、すでに始められている裁判改革を継続するために、あらゆる不可欠な措置を実行する」と発言した。
同氏はまた、過去10年、同分野では多くのことが実現されてきたと指摘した。とりわけ同氏は、2016年の憲法改正により裁判システムの非政治化プロセスが始まったと指摘した他、社会に対する報告義務の強化、裁判官組織の人事刷新、高等反汚職裁判所の活動開始などを挙げた。
その他同氏は、国内司法機関の構築は非常に重要だが、国際司法部分での欧州のパートナーたちの動きを見ることも重要だと発言した。その際同氏は、「私たちは、国内で断固とした措置を取っているが、私たちは、侵略国による賠償金支払い義務遂行強制において、パートナーたちがロシアの責任追及に関する自らの義務を遂行することを期待している」と強調した。
これに先立ち、ゼレンシキー宇大統領は、3月29日に、司法改革を担当していたアンドリー・スミルノウ大統領府副長官を解任し、同職にイリーナ・ムードラ氏を任命していた。
ムードラ新大統領府副長官は、2022年から2024年にかけて、司法次官を務めていた人物。同氏は、司法次官時代は、ロシアの対ウクライナ侵略で生じた損害を記録する機関設置や、ウクライナの和平案「平和の公式」における司法関連項目の作業を行っていた。