スホーフ・オランダ新首相、ゼレンシキー宇大統領と電話会談 ウクライナ支援継続を明言

オランダのディック・スホーフ新首相は3日、ゼレンシキー大統領と電話会談を行い、ウクライナへの財政、軍事、政治面での支援を継続していくことを明言した。

スホーフ首相がソーシャルメディア「X」アカウントで報告した

スホーフ首相は、「私は先ほどゼレンシキー宇大統領と始めて話した。彼は、新しいオランダ政府に祝辞を述べた。私は彼に、オランダの同国に対する支援は揺るぎないものであり、ロシアの侵略に対峙するウクライナを政治的、軍事的、財政的に支援し続けることを確約した」と書き込んだ。

またスホーフ氏は、来週のワシントン北大西洋条約機構(NATO)首脳会議についても話し合ったとし、「私はそこでゼレンシキー氏本人と会えることを楽しみにしている」と伝えた。

さらに、スホーフ首相は同日、オランダ議会下院での演説の際にもウクライナ支援継続を明言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

スホーフ氏は、「ここから数時間で飛べるところで凄惨な戦争が繰り広げられており、そこではロシアにとっては人命が意味をなしていない。私たちの国はまた、外国のハッカーやその他のスパイ、浸透や外国の影響力行使の試みにも対処せねばならなくなっている。ロシア、中国、中東…、不安定はあらゆる方角から欧州を囲んでいる。しかし、現実は、私たちが長きにわたって考えもしなかったシナリオへの準備をせざるを得なくなっているということだ。(中略)ウクライナは、オランダの財政面、軍事面、政治面の支援に期待し続けて良い」と発言した。

また同氏は、NATOの防衛支出2%基準は達成されており、立法面で定められていると発言した。

さらに同氏は、「オランダ政府は欧州連合(EU)の文脈でも、その外でも、私たちが署名している全ての国際合意を履行していく。然るべくだ」と発言した。

また同氏は、国際レベルでは、オランダはEUとNATOの中で理想的なパートナーであったし、今後もそうあり続けると強調した。

その際同氏は、「この2つの組織は私たちの安全と繁栄の礎石であることを深く認識している。特に私にとって、私たちが大切にしているもの、私たちの自由、あらゆる生活手段が、国際安全保障政策の絶対的最優先課題でなければならないことは、完全に明白である。そして、防衛は、その点における決定的な要素である」と発言した。

これに先立ち、7月2日、オランダでは新内閣が発足していた。

なお、5月16日に公開されたオランダで極右「自由党(PVV)」を筆頭として4政党が連立内閣発足に向けて締結した合意には、ウクライナ支援の継続が定められていた

写真:スホーフ首相(