ウクライナに平和がないのは、ロシアが平和を望んでないせい=カラス欧州上級代表
欧州連合(EU)のカラス外務・安全保障政策担当上級代表は、現在ウクライナに平和がないのは、ロシアと同国の首脳プーチン氏が和平協議を行いたがっていないからだと発言した。
カラス外務・安全保障政策担当上級代表がフィナンシャル・タイムズへのインタビュー時に発言した。
カラス氏は、「プーチンが話たがっていない時に、ゼレンシキー氏を協議に追いやる意味はない。私たちは、平和がない時に平和維持部隊について話すことはできない。そして、どうして平和がないのだろうか? ロシアが平和を欲していないせいだ」と発言した。
また同氏は、「ロシアは目的を変えていないし、現在ウクライナを支えることは、後で戦争にた得るよりもはるかに安価だ」と強調した。そして同氏は、「その点で自分に非常に正直であるべきだ。私たちは実際のところ今何をしているだろうか?」と述べた。
さらに同氏は、ウクライナと二国間安全保証条約を締結したEUの全ての加盟国が「何を想定しているのか?」という問いに答えなければならないと訴えた。
そして同氏は、「大きな問題は、安全の保証が何であるかである。実際のところそれが何なのか、実感できるものなのか? あなた方を誰かが襲う時に、軍がなく、長射程武器がなければ、何があなた方を本当に守るのだろうか? (編集注:ウクライナのための)彼らの安全の保証が空っぽにならないようにした上で、彼ら(編集注:EU加盟国)が何をテーブルに乗せる準備があるのかという話だ」と指摘した。
さらに同氏は、EUは自らの力を過小評価すべきでないし、ロシアの力を過大評価すべきでもないと強調した。
同氏は、「私たちは、正に今、ウクライナを強化することに全力を尽くすべきである。なぜなら、ウクライナが戦場で強くなればなるほど、彼らがそこに辿り着けば、同国は協議テーブルで強くなるからだ」と発言した。
写真:Philippe STIRNWEISS/ EP