ショルツ独首相、トランプ米時期大統領によるロシア・ウクライナ戦争終結に関する話に言及

ドイツのショルツ首相は、米次期政権はドイツと同様、ウクライナにおける平和はウクライナが軍事的に強くなった時に達成可能だと認識しているようだと発言した。

ショルツ首相がtオンラインへのインタビュー時に発言した

ショルツ氏は、「トランプ氏は戦争を終わらせたがっている。そして、私は、彼もまた、私たちと同じく、それはウクライナの軍事的に強くなった時のみ達成可能だということを確信しているという印象を抱いている」と発言した。

同氏はまた、トランプ氏とはすでに2回話しており、双方とも、米国と欧州がそれら全ての問題について緊密に調整せねばならないということで同意していると伝えた。さらに同氏は、いくつかの細部の相違はあれど、米国と欧州の間、また米国とドイツの間で、ウクライナに関する調整された政策を達成することは可能だとの確信を表明した。

その他同氏は、「この戦争にドイツ兵は一人も派遣しない」と繰り返し、戦闘の終結後の期間における平和維持部隊の派遣に関する話は時期尚早だと考えていると述べた。同氏は、ウクライナにとっての安全の保証に関してはいずれ協議されていくとし、その際にはドイツも重要な役割を担うだろうと補足した。

そして同氏は、「私たちが、平和へのあり得る道筋がどのようになり得るか、ウクライナにとってどのような条件が受け入れられるかについて知れば、私たちは、どのような安全の保証が必要で、それをどのように達成することができるかについて話すことができる」と述べた上で、単なる停戦は永続的な平和からは程遠いものだと補足した。

加えて同氏は、「ウクライナ抜きでウクライナについては何も(編集注:協議しない/合意しない)」という立場を繰り返した。

また、ロシア軍によるウクライナ東部での攻勢強化に関して、ショルツ氏は、「忘れないでおこう。プーチンはウクライナのあらゆる前線で敗北したのだ。彼は、ウクライナ全土を服従させて、傀儡政権を樹立し、EUとのさらなる接近を阻止し、NATOを弱体化させたがっていたのだ。(中略)ウクライナは安定した国家であり、EUへの道筋にある。同国には、私たちが強化して、プーチン軍から勇敢に防衛している強力な軍がある。今は、公正かつ永続的な平和のための基盤を創出することが問題なのだ」と発言した。

同氏はまた、プーチン氏に電話をかけたが、その際プーチン氏は、自身が命じる平和以外の、別の何かに同意することは示さなかったと認めた。同時に同氏は、「プーチンに対して、戦争は終わらせねばならない、ドイツのウクライナ支援が弱まると期待してはいけないということをわからせるために」その対話を利用したと説明した。そして同氏は、プーチン氏がドイツ首相のこの戦争に関する見方を聞くことが大切だったと訴えた。

その際同氏は、機会があればまたプーチン氏と話す準備があると述べつつ、他方で幻想は抱かないようにとも呼びかけた。

同氏は、「一部の人々は、(中略)1回か2回の対話で十分だと主張している。ロシアは、ウクライナに対して残忍で無慈悲な侵略戦争を遂行しており、その結果、数十万人の死傷者が出ている。私たちは、ウクライナを孤立させず、主権国家であり続けさせるためにあらゆる可能なことを行わねばならない」と強調した。

同氏はまた、今後の選挙での対抗政党と比較した場合の自らの長所について、「最大の国家活動の経験、明確な方針、強い神経」の3つを挙げた。

そして同氏は、「例えば、中心的テーマは、安全保障と平和の問題だ。社会民主党の首相の方針は明確である。私たちは、ウクライナを可能な限り支援するとともに、私たちは、エスカレーションや、ロシア・NATO間の戦争が生じないように、バランスの取れた行動をとっている。そのため、私は明確に、巡航ミサイル『タウルス』は供与しないことをわからせたのだ」と述べ、保守系野党の党首に対して、長射程兵器に関する政策を「危険なジグザグ」だと非難した。

なお、ドイツは、来年2月23日に総選挙の投票日を迎える。