【ウクライナ正教会独立】コンスタンティノープル総主教、ウクライナ正教会に独立文書を授与
6日、イスタンブルのコンスタンティノープル総主教庁の聖ゲオルギオス大聖堂にて、統一したウクライナ正教会の独立に関する交付文書「トモス」の授与式が開催された。
ウクルインフォルムのトルコ特派員が伝えた。
ヴァルソロメオス1世コンスタンティノープル全地総主教は、エピファニー・キーウと全ウクライナ府主教にトモスを授与した。これにより、統一されたウクライナ正教会の教会法上の独立が確立したことになる。
これまでの報道では、1月5日、ヴァルソロメオス1世コンスタンティノープル全地総主教が、このウクライナ正教会に独立を与えるトモスに署名をしていた。このトモスには、コンスタンティノープル全地総主教庁は、ウクライナにおいて、自らの宗教上の子の立場となる独立教会を設立することが宣言されていた。
ウクライナ正教会の独立の動きが活発化したのは、昨年4月17日、ポロシェンコ大統領が、初めてコンスタンティノープル総主教に対しウクライナ正教会へ独立を付与するように請願したことによる。これを受けて、10月11日、コンスタンティノープル総主教庁聖会議は、ウクライナ正教会に独立に関するトモスを付与する決定を採択。ロシア正教会と、ウクライナ正教会モスクワ聖庁は、このコンスタンティノープル総主教庁の決定を認めないと発表し、抵抗を続けていた。11月3日、ポロシェンコ大統領とヴァルソロメオス1世コンスタンティノープル全地総主教は、イスタンブルでウクライナ・全地総主教庁間の協力・連携協定に署名していた。
12月15日、キーウ(キエフ)において、ウクライナ正教会統一会議が開催され、新しいウクライナ正教会が創設されるとともに、エピファニー首座主教が選出された。この統一されたウクライナ正教会は、これまでのウクライナ正教会のキーウ聖庁、一部のモスクワ聖庁聖職者、自治独立派により創設された。