ザルジュニー宇軍総司令官、ロシアの全面的侵攻当初に定めた戦略的目的を説明
ウクライナ軍のザルジュニー総司令官は、2月24日朝、ロシア軍がウクライナへと全面的に侵攻を開始した際、ウクライナには国家防衛のために2つの戦略的目的があったと発言した。
ザルジュニー総司令官が米タイム誌へのインタビュー時に発言した。
「戦局を変えたウクライナの反攻の内幕」と題された記事にて、ザルジュニー氏は、「私たちは血の最後の一滴まで戦っていく」と発言し、同時に、ウクライナの勝利は最終的なものとはならず、次の戦争の準備となるだろうとの見方を示した。同氏は、「ロシア人とはどういう者たちかについての私の知識からして、私たちの勝利は最終的なものとはならないだろう」「私たちの勝利は、一息つくための機会と、次の戦争への準備となるだろう」と発言した。
また同氏は、ウクライナがどのようにロシアの侵略に対してひそかに備えていたか、また、いつ軍事機材の移動や隠蔽、部隊や兵器の通常配置地点から移動させ、国中に分散させたかにつき説明した。
同氏は、「私は、サプライズの要素を失うかもしれないことを恐れていた。私たちが皆通常の基地に展開しており、ハッパを吸い、テレビを見て、フェイスブックに投稿していると、敵に思ってもらっておく必要が私たちにはあったのだ」と述べた。
そして、2月24日の朝に侵攻が始まった時、ザルジュニー氏は、ウクライナ防衛のために2つの戦略的目的があったと発言した。
同氏は、「私たちは、キーウ(キエフ)陥落を許すわけにはいかなかった。そして、他の全ての方面で、私たちは彼らに血を流させねばならなかった。たとえ、いくつかの場所で領土を失うことになったとしてもだ」と発言した。
同氏は、言い換えると(2つ目の)目的は、ロシア軍に一定の進軍を許した上で、その後に前線で敵の車列を、そして後衛で補給ラインを攻撃することだったと説明した。
なお、タイム誌は、ツイッター・アカウントにて、今回の表紙をザルジュニー総司令官のものにしたと伝えている。
写真:大統領府