ロシア軍、占領下ウクライナ南部のクリミア・ヘルソン州間に複数塹壕設置
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ロシア軍は、占領するウクライナ領南部のクリミアとヘルソン州の間で、新たに塹壕を掘ったり、以前掘ったものを刷新したりしている。
9日、公開情報分析専門家のベンジャミン・ピッテト氏が、ツイッター・アカウントで、スカイサトの衛生写真を参照して報告した。
ピッテト氏は、8月12日から10月8日までの期間、ロシアがクリミアとヘルソン州の間の「チョンハル」検問地点(ヘルソン州南東部)で、古い塹壕を再生し、また新たに塹壕も作ったと報告した。
同氏はまた、クリミア北西部のアルミャンシク近郊でも同様の状況が見られるとし、古い塹壕が再生され、新しいものも掘られたと指摘した。衛星写真では、パワーショベルにて新たな塹壕が掘られている様子が見える。
さらに同氏は、同地点よりさらに北の地点でも防衛拠点が設置されているとし、例として、ノヴォトロイツィケ(ヘルソン州南部)にて、巨大な防衛拠点が掘られていると報告した。同氏は、その他多くの陣地が地域全体にて見られるとし、「彼らは要塞を建設している」と指摘した。
これに先立ち、ロシア軍にてウクライナでの軍事作戦を指揮しているスロヴィキン司令官が9日、ショイグ露国防相に対して、占領するウクライナ南部ヘルソン州の州都ヘルソン市を含むドニプロ川右岸からの撤退を提案。これを受けて、ショイグ露国防省は、同提案に同意した上で、部隊の撤退を命令したことが報じられていた。