ロシア軍、夜間にウクライナ３都市の集合住宅を破壊　各地で死傷者

ウクライナへの全面侵略を続けるロシア軍は、１２日から１３日にかけての夜間で、同国の南部クリヴィー・リフ、東部ミルノフラド、北部スーミの集合住宅を破壊した。各地で死傷者が出ている。

クリメンコ宇内務相がテレグラム・チャンネルで報告した。

クリメンコ氏は、「過去数時間、ロシアの攻撃でウクライナの３つの都市の集合住宅が破壊された。クリヴィー・リフ（ドニプロペトロウシク州）では、ミサイル攻撃による犠牲者数が４人となっている。未明に医療施設で女性が亡くなったのだ。死傷者数の合計は、５０人を超えている」と伝えた。

クリヴィー・リフの被害　写真：リサク・ドニプロペトロウシク州軍行政府長官（テレグラム）

また同氏は、東部ドネツィク州ミルノフラドでは、夜間のミサイル攻撃により５階建て集合住宅が部分的に破壊されたとし、「２名が死亡し、彼らの遺体は救助隊が瓦礫の下から引き上げた。さらに６人が瓦礫の下から救助された。１名は児童。４名が負傷した」と書き込んだ。

ミルノフラドの被害　写真：フィラシュキン・ドネツィク州軍行政府長官（フェイスブック）

さらに同氏は、１３日未明に北部スーミの５階建て集合住宅も攻撃を受け、約１５軒のアパートが破壊され、発生した火災の消火活動が続いていると報告した。

スーミでは、少なくとも８名が負傷したとし、行方不明となっている人物がまだ３名いるという。

写真：スーミ州軍行政府（フェイスブック）

写真：スーミ市軍行政府（テレグラム）

また、ゼレンシキー宇大統領は、１２日夜、ソーシャルメディア「Ｘ」アカウントにて、ロシア軍のクリヴィー・リフへのミサイル攻撃後の救助作戦が終了したと報告し、救助活動に参加した全ての人に謝意を伝えた。なお、ゼレンシキー氏は、クリヴィー・リフ出身。

ゼレンシキー氏はまた、ウクライナの町や村が毎日類似の攻撃を受けており、ウクライナは毎日ロシアの攻撃で人々を失っていると述べ、「命を守らなければならない、テロから人々を救わなければならない時に、支援の停止は１日や１週間はおろか、ましてや数か月など、あってはならない。この瞬間にウクライナとともにある世界の１人１人が、命と公正さの真の防衛者なのだ」と強調した。

クリヴィー・リフへのミサイル着弾後の様子　動画：ゼレンシキー宇大統領（Ｘ）