ヴォウチャンシクに残っている住民は約50名 死者数は数十名の可能性=ハルキウ州軍行政府長官

ウクライナ東部ハルキウ州のシニェフボウ州軍行政府長官は、ロシア軍の攻勢が続く同州ヴォウチャンシクには、今も約50人の住民が残っていると伝えた。また同市で砲撃で死亡したりロシア軍に殺されたりした住民の数は推定で数十名だと発言した。

シニェフボウ・ハルキウ州軍行政府長官がウクルインフォルムへのインタビュー時に発言した(リンク先はウクライナ語)。

シニェフボウ氏は、「そこにはまだ約50人が残っている。(政府)管理地域は、ほぼ全員が脱出している。警察が建物を巡っている。当然それは、私たちの軍人と完全に連携して行われている。もっと心配なのは、占領軍に支配されている地域についてだ。なぜなら、そこにも確実に人がいるからだ。彼らは、極めて苦しい状況、条件にある。なぜなら、彼らは全くもって様々な理由で、そこからの適時の脱出を望まなかったからだ。今、私は彼らについて詳細に話すことはしない。完全な情報は、脱占領後にのみ得られるようになる」と発言した。

また同氏は、同市の死者数は数十人に及ぶ可能性があると述べ、「これもまた、明確な情報は解放後にのみ得ることになる。しかし、私たちのデータでは、町の破壊の程度と、そこに残っている人を考慮した上で、(編集注:死者数は)数十人だ。無人機による軍人の動画がそう考える根拠を与えている」と指摘した。

その他同氏は、市内の集合住宅はほぼ完全に破壊されていると伝えた。

なお、今年5月10日から、ロシア軍によるウクライナ東部ハルキウ州北部での再攻勢が続いている。ロシア軍は、ハルキウ地区の複数の自治体を制圧した他、チュフイウ地区ヴォウチャンシク市の一部を占拠している。

写真:コスチャンティン・リベロウ