ロシア軍、ウクライナを自爆型無人機で大規模攻撃 全89機撃墜

ウクライナへの全面侵略戦争を続けるロシア軍は、30日から31日にかけての夜間と朝、ウクライナに対して自爆型無人機による大規模な攻撃を仕掛けた。ウクライナ防空戦力は、ミサイル「Kh59」1弾と無人機「シャヘド」全89機を撃墜した。

オレシチューク宇空軍司令官がフェイスブック・アカウントで報告した

オレシチューク氏は、ロシア軍は占領下ヘルソン州から誘導航空ミサイル「Kh59」1弾を発射、ロシア領エイスク、セシャ、クルスク、プリモルスコ=アフタルスクから自爆型無人機「シャヘド」で攻撃を仕掛けたとし、攻撃の主な目標はキーウ州だったと伝えた。

そして同氏は、「自爆型無人機『シャヘド131/136』でのさらなる最大規模の攻撃だ。的は、このような数の『シャヘド』を2024年1月1日にも使っていた。その時と同様に、今日もウクライナの防空戦力は、耐え抜き、敵の大規模無人機攻撃を撃退した。空軍のレーダー部隊が発見した89機の自爆型無人機『シャヘド131/136』の内、全89機を撃墜した!」と報告した。

また、ミコライウ州への攻撃のために発射された敵ミサイル「Kh59」も撃墜したと報告されている。

キーウ市軍行政府は、テレグラム・チャンネルにて、31日未明にかけての夜間と朝、キーウ方面へと飛来したロシア軍の自爆型無人機40機以上が撃墜されたと報告した

発表には、「朝の2回目の空からの無人機攻撃の際、敵の無人機は一定の方角から波状的にキーウの攻撃を続けた。しかし、無人機は1機たりとも目標に到達しなかった」と書かれている。

行政府は、「合計で、キーウ上空と郊外で2回の攻撃の波にて、40機以上の敵無人機が撃墜された」と伝えた。

クラウチェンコ・キーウ州軍行政府長官は、フェイスブック・アカウントにて、州内では13軒の建物が無人機攻撃によって破損したと報告した

クラウチェンコ氏は、「夜中、私たちの州は敵の攻撃型無人機による大規模攻撃を受けていた。警報は7時間以上も続いた。地域では防空戦力が活動。全ての敵の目標は撃墜された。住宅・重要インフラ施設への着弾は回避された。住民に犠牲者は出ていない」と伝えた。

同時に、31日9時30分時点で、キーウ州内の民家13軒に破損が生じたという情報が入っており、撃墜された無人機の破片により建物の外壁、屋根が破損したり、窓が割れたりしたという。1軒の建物では火災が発生し、国家非常事態庁の救助隊が消火にあたったという。

写真:国家非常事態庁