裁判所、ナシーロフ容疑者への保釈金額を約3分の1に「減額」

3月4日、キーウ(キエフ)市シェウチェンキウシキー地区裁判所は、ロマン・ナシーロフ容疑者(前国家財政庁長官)の保釈金額を1億フリヴニャから、3600万フリヴニャへと変更する決定を下した。

5日、特別汚職対策検察(SAP)がフェイスブック・アカウントにて発表した。

SAP発表には、「裁判所は、前国家財政庁長官への予防措置を延長した。しかしながら、裁判所は、元財政庁長官への保釈金を1億フリヴニャから3600万フリヴニャへと減額した」と書かれている。

本件の次回裁判審議は、4月14日午後3時30分に定められたとのこと。

これまでの情報では、2017年3月、国家汚職対策局(NABU)がロマン・ナシーロフ前国家財政庁長官を、オニシチェンコ最高会議議員によるガス関連汚職捜査の一環で拘束していたが、その2週間後には1億フリヴニャの保釈金の支払いによる釈放されていた。

ナシーロフ容疑者にかけられている容疑は、職権濫用、偽造となっている。捜査側は、ナシーロフ容疑者が2015~16年の間、国外に逃亡しているオレクサンドル・オニシチェンコ最高会議議員の所有企業が、採掘活動をする際の税金支払いを免除していた容疑をかけている。ナシーロフ容疑者のこの行動により、国家は、20億フリヴニャ以上の損失を出したと試算されている。

2017年3月、閣僚会議は、ナシーロフ容疑者を国家財政庁長官職の職権をNABUとSAPによる捜査が終了するまで停止する決定を下した。その後、2018年1月、ナシーロフ氏は同職から解任されていた。

2018年11月、キーウ市区行政裁判所は、ナシーロフ前長官を国家財政庁長官職へ復帰させる決定を下した。閣僚会議は、この決定に控訴している。

2019年1月21日、中央選挙管理委員会は、ナシーロフ容疑者を3月31日の大統領選挙の候補者として登録した。