控訴裁、ヤヌコーヴィチ氏の未決囚逮捕判決を解除
キーウ(キエフ)市控訴裁判所(二審)は、ヴィクトル・ヤヌコーヴィチ被告(元大統領)弁護団の要請を受け入れ、未決囚の判決が出るまでの予防措置として定められていた遠隔逮捕決定を一審に差し戻した。
同被告の弁護士を務めるヴィタリー・セルデューク氏がウクルインフォルムにコメントした。
同氏は、「ペチェルシキー地区裁判所による、第四大統領(編集注:ヤヌコーヴィチ氏)への逮捕の予防措置の判決は、見直しのため一審に差し戻された」と発言した。
なお、ペチェルシキー地区裁判所は、2020年5月12日にヤヌコーヴィチ被告関連の2014年2月18日から20日にかけての期間のキーウ市内における意図的殺人を含む複数重罪容疑の裁判における未決囚予防措置として、同被告を逮捕する措置を選択していた。
これに先立ち、2019年1月24日、ヤヌコーヴィチ被告は別の裁判において国家反逆罪の有罪が確定し、13年の禁固刑が言い渡されている。ただし同被告は、2014年以降ロシアに滞在しており、判決は違法だと主張している。刑は、ヤヌコーヴィチ氏の拘束後に執行されることになっている。同年10月2日、キーウ市控訴裁は、同判決の無効化控訴要請を棄却している。
なお、最高会議は、2015年2月4日にヤヌコーヴィチ氏から「大統領」の名称を剥奪している。