スペイン情報機関はウクライナに投降した露軍航空機操縦士の殺害がロシアによるものと疑わず=報道
スペインの情報機関は、2023年8月に軍用ヘリ「Miー8」とともにウクライナ側へ投降したロシア軍航空機操縦士のマクシム・クジミノフ氏をスペインで殺害したことの責任はロシア政権にあると確信している。
スペインのエル・パイス紙が報じた。
報道には、「スペインの情報機関は、8月に自分の軍用ヘリ『Mi-8』でウクライナへ飛来したロシア大尉マクシム・クジミノフのアリカンテでの過去に例のない殺害の責任がクレムリンの長い手にあることを疑っていない」と書かれている。
同時に、スペイン政府自体は、その状況、特にそのロシア軍操縦士の死亡にロシア政権が関与している可能性に関しては非常に慎重にコメントしているという。
他方で、エル・バイスは、外交関係者の発言として、スペインの法執行機関がまだ証拠を探している段階ではあるが、本件は「非常に深刻だ」と述べていると伝えた。
さらに関係者は、もしロシアによる同殺害へのロシアの関与が確認された場合、スペインは「断固とした対応」をとると強調したという。
これに先立ち、ウクライナ国防省傘下情報総局は19日、昨年夏にウクライナ側へと投降したロシア軍航空機操縦士であるマクシム・クジミノフ氏がスペインで死亡したとの情報を認めていた。
これに先立ち、昨年8月23日、ブダーノフ情報総局局長は、ロシア軍の乗員を載せた軍用ヘリMi8をウクライナに飛来させ、ウクライナ軍に投降させるという特殊作戦が完了したと発表していた。
ウクライナ側に投降したクジミノフ氏は同年9月、ロシア軍の同僚に対して同様に投降するよう呼びかけた他、キーウ市内で記者会見を開き、ロシアによる全面侵攻のはじめから、ロシアの侵略を支持していなかったなどとと述べていた。