ウクライナ検事総局元捜査局長に収賄罪で6年間の禁錮判決

ウクライナの政権高官の汚職犯罪案件のみの審理を行う高等反汚職裁判所は26日、検事総局捜査総局元局長であるイーホル・シチェルビナ容疑者に対して、当時のトルーバ国家捜査局局長に対して15万ドルを渡して刑事捜査終了を求めるよう誘導した罪を判決し、6年間の禁固刑を言い渡した。

特別汚職対策検察(SAP)広報室が公表した他、法執行機関内の関係者がウクルインフォルムに伝えた。

SAPの発表には、「2024年6月24日、高等反汚職裁判所の裁判官一同は、国家捜査局地域局が捜査していた刑事案件の終了を求めて、当時の国家捜査局局長に対して15万ドルの不法報酬を渡すよう誘導した人物への有罪判決を下した。裁判所の判決により、同人物はウクライナ刑法典第190条4項、第15条2項、第27条4項、第369条4項、第263条1項により定められている犯罪実行の罪が認められ、同人物が保有権を持つ資産の接収を含む6年間の禁錮を定めた」と書かれている。

控訴が行われなければ、判決は30日後に発効する。

関係者は、ウクルインフォルムに対して、同判決は検事総局捜査総局元局長であるイーホル・シチェルビナ容疑者に関係するものだと伝えた。シチェルビナ容疑者は2019年12月上旬に国家汚職対策局(NABU)捜査官により拘束されていた

当時捜査班は、検事総局の元幹部の人物は、建築業界の経営者であるもう一人の容疑者との仲介にて、キーウ市内の建設業を営む人物に対し、治安機関幹部への違法な仲介のために、15万ドルの賄賂を要求したことが判明したと発表していた。この賄賂には、同建設業者の行為に対する刑事捜査を終了させる意図があったのだという。