米独仏OSCE、ウクライナ東部の停戦を歓迎
22日にロシア連邦、ウクライナ、欧州安全保障協力機構(OSCE)から構成され、ロシア武装集団代表者が招待出席する三者コンタクト・グループ(TCG)にて、当事者が停戦回復が必要であるとする共通理解に達成したことにつき、米国、ドイツ、フランス、OSCEが歓迎する声明を発出した。
米国務省は、23日に関連声明を発出した。
米国務省の声明には、「米国は、ウクライナ政府勢力とウクライナ東部におけるロシアの率いる勢力による2020年7月22日付の停戦合意強化のための方策の完全遵守へ移行する『強力な決意』に関する、昨日のOSCE発表を歓迎する」と書かれている。
同時に、米国は、今回の合意が「地域の緊張緩和に不可欠である外交的余地を作り出し、またさらなる議論のための肯定的雰囲気を確保すること」を期待していると表明した。さらに「米国が明確にしてきた通り、ウクライナ東部の紛争は、昨日発表の停戦合意のような、沈静化環境下でのみ解決可能なものである。私たちは、OSCEやノルマンディ・フォーマットの枠内でプロセスをサポートすることで、ミンスク諸合意の履行を促す準備がある」と指摘した。
米国はまた、ロシア政府に対して、ウクライナ東部のコンタクト・ラインとウクライナ国境沿いに集結させている部隊と兵器を撤退させ、また攻撃的かつ脅迫的なレトリックを終了させて、ミンスク諸合意の自らの義務を完遂するよう要請し続けていることを喚起した。
同日、ドイツ外務省は、ウクライナ情勢に関する独仏共同声明をウェブサイトに掲載した。
独仏の声明には、「私たちは、三者コンタクト・グループ会合参加者が2020年7月22日付停戦合意強化のための方策を完全に遵守し、それによりクリスマスまでに衝突ラインの治安情勢に著しい貢献をするという強力な決意を表明したという事実を歓迎する」と書かれている。
さらに、両国は、紛争当事者に対して、停戦遵守と、人道分野における、通過検問地点開通や被拘束者交換といった今後の行動についての議論継続を呼びかけた他、2019年12月のノルマンディ4国(独仏宇露)パリ首脳会談時の決定の履行も要請した。
また、23日、アン・リンデOSCE議長(スウェーデン外相)も、今回の停戦に向けた強い決意を歓迎する声明を発出した。
これに先立ち、22日、三者コンタクト・グループ(TCG)のウクライナ代表団が、22日のTCG会合にて、全ての紛争当事者が停戦体制回復の必要性に関する共通理解に達成したと報告していた。