侵攻の際には米国は露経済への「酸素吸入を止める」覚悟がある=クレーバ宇外相

ウクライナのクレーバ外相は、ブリンケン米国務長官がキーウ(キエフ)訪問時の19日に、ロシアによるウクライナへの更なる侵攻があった場合には、ロシア経済と同国富豪に対する「酸素吸入を止める」準備があると明言したと伝えた。

クレーバ外相が20日のオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

クレーバ氏は、「米国はロシアの経済に破壊的ダメージをもたらし得る非常に痛みある制裁パッケージを作った。私は、全ての詳細を明かすことはできない。なぜなら、現在、米国と欧州の同盟国の間の行動調整作業がラストスパートに入っているからであり、それを妨害しないことが非常に重要だからだ。しかし、米政権にとってすでに決定が採択されていることが重要だ。米国には、ロシア経済とロシア富豪への酸素吸入を止めるべく、自らの経済・金融手段の全力を行使する準備がある。ロシアは、同国の発展にとって重要な全ての技術へのアクセスを失うことになる」と発言した。同氏はまた、ブリンケン氏がロシア抑止に重要なさまざまなてこを利用する準備があると明言したと伝えた。

また、同氏は、米国側はウクライナの防衛能力を今後も強化する準備があると伝えたとし、「12月にすでに受け取った6000万ドル防衛パッケージだけでなく、さらに機材や、致死性のものを含めた防衛用兵器の追加に関する話だ。今日、私は、バイデン政権が最近2億ドルのウクライナへの安全保障追加支援の拠出を決定したことを認めることができる」と発言した。

クレーバ氏は、米国のウクライナの安全保障・防衛強化支援の総額は、2021年には6億5000万ドルまで増えており、これは2014年以降最大の額だと指摘した。さらに、「私は、この事実が現実を物語っていると思うし、さらには、この2億ドルは事前に定められたものではなかあった。これは、言うなれば、米国からの緊急防衛支援なのだ。これらの行動は、米国が確かにウクライナの主権と領土一体性へとコミットしており、私たちにとって不可欠な支援を提供し続けていることである。私たちはそれに感謝している」と発言した。

写真:外務省