ウクライナはドンバスにもクリミアにも攻撃を計画していない=レズニコウ宇国防相

ウクライナのレズニコウ国防相は3日、ウクライナ軍は一時的被占領下にあるドネツィク・ルハンシク両州一部地域にもクリミアにも一切の攻撃を計画していないとし、その理由は、攻撃は現地のウクライナ国民の生命に脅威をもたらし得るからだとし、ウクライナはロシアとの武力紛争の政治・外交的解決手段にコミットしていることを改めて確認した。

レズニコウ国防省が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

レズニコウ氏は、ロシアの報道機関が拡散している、あたかもウクライナ軍が東部で進攻を始める可能性があるとする偽情報にコメントする形で、「ウクライナは、ドンバスにおいても、クリミアにおいても、一切の攻撃を計画していない。私たちは、ロシア連邦との国家間武力紛争の政治・外交的解決の場に関してのみ話をしている。私は、モスクワにいる人々皆を安心させたい。現在、進攻や征服は誰も計画していない。なぜなら、それは何よりも、人々の命、ウクライナ国民の生命に関わるからだ。私たちは、人々をそのようなリスクには晒さない」と強調した。

さらに、レズニコウ氏は、同記者会見時、現在、ウクライナ国境周辺(ベラルーシ領含む)と被占領下にあるクリミアとドネツィク・ルハンシク両州一部地域に駐留する陸軍兵力は計約11万5000人だと伝えた。同氏は、被占領下クリミアやヴォロネジ州の訓練場への部隊の投入が続いていると伝えた。

加えて同氏は、ロシアの北方・バルト艦隊から6隻の上陸用舟艇の地中海を通ったシリアのタルトゥス港への移動が続いており、それら艦船が今後黒海へと移動する可能性は排除しないと発言した。

同時に、同氏は、クリミアの状況につき、一般的な半島の軍事化は続いており、訓練や兵器の集結は観察されるとしつつ、「しかし、今日の時点では、侵攻用の部隊編成はは確認されていない」と伝えた。

ベラルーシに関して、同氏は、「私たちは、ベラルーシに関して、一切の挑発を予定しておらず、ベラルーシからの挑発も一切期待していない。なぜなら、私たちは、両国の間には、敵対や非友好的な理解を行う根拠が全くないからだ。私は、ロシア軍の駐留が一時的性格のものであり、訓練後にベラルーシ領を立ち去ることを期待しているという、私たちの声をベラルーシが聞き入れることを望んでいる」と発言した。