NATO事務総長、ウクライナの失望につき「完全に理解している」
ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は、現場におけるウクライナの政権と国民の落胆と失望を理解しているとし、NATOはウクライナへの軍事支援を増やすことで状況に対応していると発言した。
ストルテンベルグ事務総長がベルリンでのベーアボック独外相との会談後記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ストルテンベルグ氏は、「私は、ゼレンシキー大統領とウクライナの人々が感じている落胆と失望を完全に理解している。なぜなら、状況は非常に困難だからだ。毎日私たちは、民間人犠牲者と、病院、学校、民間インフラへの攻撃を含む破壊を見ている。まさにそのために、NATO同盟国は、最新兵器システム、防空システム、対戦車兵器、弾薬、燃料、あらゆる抵抗に必要なもの、ウクライナ軍がロシア軍の侵攻への対峙を組織することができるものを供与するという手段で、サポートを増やしている。NATO国防相は、このウクライナにとって決定的に不可欠なサポートを続けることを認めた」と発言した。
同氏はまた、「私たちは、2014年、ロシアがクリミアを併合した時からウクライナをサポートしている」と述べ、「その時から、NATO同盟国は、何万人ものウクライナ軍人のための訓練を行ってきた。彼らは今、前線におり、侵略者と戦っている」と発言した。
さらに同氏は、NATOは長年ウクライナに対ミサイル・対空防衛システムや、その他の機材を供給してきたとし、「そのためウクライナ軍・防衛勢力は現在、2014年時点よりはるかに強力で、はるかに良い装備を有し、はるかに訓練されているし、より良い指揮体系を有している。何よりまず、ウクライナ軍の勇敢さにより、彼らはロシアの侵攻に対して抵抗できている。しかし、私たちが彼らに長年与えてきたサポートもまた、甚大な重要性を証明しており、私たちは、そのような支援をウクライナに供与し続ける」と発言した。
これに先立ち、ゼレンシキー大統領は15日、ウクライナはNATO加盟国とならないことを理解していると述べ、そのため理想的な安全保障が必要であり、ロシアからの軍事侵略との対立において支援の準備のあるパートナー国との協力を期待していると発言していた。
また、17日には、ゼレンシキー氏は、侵攻を受けたら即時に行動する新しい同盟が必要であるとし、「私たちは、現存の機構をもはや信頼することができない」「私たちは新しい保証を模索しなければならない」などと発言していた。
写真:NATO