ショルツ独首相、ウクライナへの防空システム、レーダーシステム、調査用無人機の提供を発表
ドイツのショルツ首相は29日、ドイツはウクライナに対して、最新の兵器と、独自の防空システムの構築支援を提供すると発言した。
ショルツ独首相がプラハのカレル大学にて行った「欧州演説」の際に発言した。ウクルンフォルムの特派員が伝えた。
ショルツ氏は、「今後数週間、数か月でウクライナは(ドイツから)新しく、非常に最新鋭の兵器を受け取る。防空システム、レーダーシステム、調査用無人機などだ。(中略)私たちの目的は、長期的に自らの国を守ることのできる現代的なウクライナ軍である」と発言した。
同氏はまた、ドイツの対ウクライナの最新の軍事支援パッケージだけで、その総額は6億ユーロ超のものであると発言した。
さらに同氏は、国際パートナーたちは、ウクライナに対して、恒久的で信頼あるサポートを提供すべきであり、それにはより計画と調整が必要だと強調した。
加えて同氏は、ドイツはオランダと共に、パートナー間の長期的展望での課題の分割を目的とするイニシアティブを始めたとし、そのイニシアティブをできるだけ早く確定しなければならないと述べた。このイニシアティブによれば、例えば、ドイツは、ウクライナの火砲と防空システムを建設するための「特別な責任」を負う必要があると発言した。
また同氏は、プーチン露大統領は統一欧州と和解することはできない、欧州は彼の世界にそぐわないとし、より重要なことは、ウクライナへと経済的、財政的、政治的、人道的、軍事的サポートを提供することだと発言した。そして、同氏は「私たちは、そのサポートを、必要な限りずっと、理想的に提供し続ける」と約束した。
その際同氏は、破壊されたウクライナの復興は「数世代の課題」であるとし、著しい国際的努力と「賢い戦略」が必要だと指摘した。そして、ショルツ氏は、フォンデアライエン欧州委員会委員長とともに、10月25日のベルリンで開催される専門家会議にウクライナや世界中のパートナーを招待していると発言した。
その他ショルツ氏は、今日の議題には、自由な欧州とネオ帝国的専制政治の分断線が走るかという質問が生じていると指摘しつつ、自身が、ロシアがウクライナへ侵攻を開始した後に、「歴史の分岐点」について話したと喚起した。
同氏はまた、プーチン・ロシアは暴力によって新しい国境を描きたがっているが、欧州の人々はもうそれは2度と経験したがっていないと指摘した。そして、ウクライナへの暴力的な侵攻は、欧州の安全保障秩序への攻撃でもあるのだと発言した。
同氏は、「私たちは、それに対して、あらゆる決断力をもって対峙しているのだ。(中略)私たちは、ロシアの欧州の平和に対する攻撃を受け入れない」と発言した。
写真:dpa