ウクライナのNATO加盟協議の前提条件は現在の戦争勝利=NATO事務総長

ストルテンベルグ北大西洋条約機構(NATO)事務総長は18日、NATOはウクライナのことも含め、「オープンドア政策」を維持するが、しかし、本件協議の前提条件となるのは、ロシア侵略との戦いにウクライナが勝利することだと発言した。

ストルテンベルグ事務総長がベルリン外政フォーラムでのオンラインスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ストルテンベルグ氏は、「私は、NATOのドアは開いたままであり、ウクライナは将来NATO加盟国になるという、合意された立場を遵守している。しかし、短期的優先課題は今、ウクライナが戦場でさらなる優位を得られ、この戦争を、ウクライナが欧州にて独立した主権国家であり続けられるような形で終わらせる機会を得られるよう、ウクライナに支援を提供することだ。それが加盟に関するあらゆる協議にとっての前提条件である」と発言した。

同氏はまた、NATOの立場は2008年のブダペスト首脳会議の時点から変わっていないとし、NATOのドアは開いており、それは過去数年では北マケドニアとモンテネグロ、今年はフィンランドとスウェーデンの例で実践されてきたと伝えた。

さらに同氏は、私たちは、どの国も自らの道を選ぶことができるし、それはウクライナに関しても同様だと断固として言い続けてきた。最終的には、加盟に関する決定採択は、ウクライナと30の同盟国の問題である。ロシアは、その件に一切の言葉を持たない。私たちの主要な焦点は今のところ、ウクライナがこの戦争に勝つことを支援する点にあると発言した。

司会者から、ウクライナが、フィンランドやスウェーデン同様、簡素手続きでのNATOに加盟する可能性について質問されると、ストルテンベルグ氏は、ウクライナは今のところ戦争状態にあり、そこに大きな違いがあると発言した。同氏は、「フィンランドとスウェーデンは、NATOの古くからのパートナーであり、同盟国の間には、両国を完全加盟へ招待することにコンセンサスが存在しており、そのような決定がマドリード首脳会談時に採択されたのだ。ウクライナに関しては、同国では戦争が続いており、最高の優先課題は、同国に軍事支援を提供することであり、私たちは、同盟国・パートナー国としてそれを行っている。その軍事支援は、比類ないものである」と発言した。