ウクライナ西部に「パトリオット」を配備すればポーランドへの戦争流入が防げる=ポーランド首相

ポーランドのモラヴィエツキ首相は24日、ドイツがポーランドに供与を約束した防空システム「パトリオット」をウクライナ領の西側国境付近に配置すれば、ウクライナ西部の空を守ることができ、ポーランドへの戦争の流入を防ぐことができると発言した。

モラヴィエツキ・ポーランド首相がV4首脳会談の冒頭に、ポーランドの記者から、ブラシチャク・ポーランド副首相兼国防相は同首相にウクライナへの防空システム「パトリオット」の提供について相談したかとの質問に答える形で発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

モラヴィエツキ氏は、「私たちは、その空間が最善の形で守られることを望んでいる。なぜなら、ミサイルと爆弾はキーウ、リヴィウ、イヴァノ=フランキウシク。コヴェリ、リウネ、ルーツィクへと落ちているのであり、その町々は守られねばならない。そこから、難民の波がポーランドへと逃げてきているのであり、私たちは、さらなる大きな波を恐れている。私たちは、脅威にさらされている領土をできるだけ多く守るために、ドイツの提案(編集注:パトリオットのポーランドへの提供)をどのように最高の形で利用するかを議論した」と発言した。

同氏はまた、ポーランドのウクライナへパトリオットを配備するという提案は「良い案」だとし、それはウクライナの西部国境隣接地域を守ることになるからだと指摘した。同氏は、「欧州のその部分にてできるだけ大きな安全を保証するためにあらゆる可能なことを行なっている」と発言した。

その他同氏は、現在ウクライナは欧州全体を守っているのだと述べ、「ウクライナが負ければ、プーチンは先に進むだろう」と強調した。

また同氏は、V4首脳とのコシツェでの会談時には、エネルギー安全保障をはじめとする安全保障問題について協議が行われると伝えた。

さらに同氏は、自身は首脳会談時にハンガリーがフィンランドとスウェーデンのNATO加盟にできるだけ早く同意するよう、オルバーン首相を説得していくと伝えた。

その他同氏は、過去数か月、V4諸国は、ウクライナ支持の問題で見解が割れていると述べた(編集注:ハンガリー政府の異なる立場による)。その際同氏は、それによってV4の崩壊を起こしてはならないとも強調した。

これに先立ち、23日、ブラシチャク・ポーランド副首相兼国防相がドイツがポーランドに対して、防空システム「パトリオット」の提供を約束したのに対して、ポーランドはドイツに対して、同システムをウクライナに提供するよう要請していると発言していた。

さらに数日前、ランブレヒト独国防省が、ポーランドに対してドイツは防空システム「パトリオット」をウクライナとの国境近くに設置すると約束していた。