独政府、ウクライナ防衛支援会合までに主力戦車提供の決定は採択しないだろうと発表

ドイツ政府のヘーベシュトライト報道官は11日、独政府は、少なくとも今後数日で独製主力戦車のウクライナへの提供可能性に関する立場の変更は想定していないと発言した。

ヘーベシュトライト報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ヘーベシュトライト氏は、「もし質問が、ラムシュタイン・フォーマット会合までに、連邦政府の主力戦車のウクライナへの供与に関する立場の変更が生じるということを私が予期しているかということであれば、現時点で、私はそれをあまり現実的なことだとは思っていない」と発言した。

同氏はまた、独政府に対して、ウクライナに対して主力戦車の提供を始めるよう具体的な要請や要求があるだとか、第三国がウクライナに独製機材を提供できるよう許可を与えることを求められているとかいうことはないとも指摘した。同時に、同氏は、公的空間や新聞で、本件を巡る議論が存在することは認めた。同氏はさらに、それら全ての議論をドイツ政府は「気に留めている」と指摘した。

同氏は、独政府は、英国によるウクライナへの主力戦車提供可能性の審議計画については事前に知っていたとしつつ、同時に、英国はその際、ドイツから同様の行動を行うことを条件とはしなかったとも明言した。

そして同氏は、「現時点で、英国の計画発表後の新たな状況に関連する喫緊の行動はない」と発言した。

さらに同氏は、ドイツが、米国との間で、歩兵戦闘車「マルダー」と防空システム「パトリオット」を提供することで一致するという、ウクライナへの装備提供における「さらなる鮮明な一歩」を行ってから、まだ1週間も経っていないことを喚起した。また同氏は、2022年2月27日のウクライナへの装備提供の決定採択以降、ドイツは「非常に長い道を歩んできた」と指摘した。

その他同氏は、前線の状況を恒常的に評価することを基本として、同盟国との間で支援調整を行うという政府の戦略は非常に良いものだと指摘した。その際同氏は、NATOが戦争に引き摺り込まれることが「レッドライン」だと強調し、昨年3月に、「胸が痛んだにもかかわらず」ウクライナの空を封鎖することをNATOが拒否したことを指摘した。

なお、次回のウクライナ防空支援会合(ラムシュタイン会議)は、1月20日に開催される予定。

11日、ポーランドのドゥダ大統領は、リヴィウ訪問時に、ポーランドは、国際的な連合が設置されて、その一環で要件が満たされたら、ウクライナへと独製主力戦車「レオパルド2」を提供すると発言していた。また同日、英国政府は、初めてウクライナへの主力戦車提供の意向を認めていた。