独副首相、独政府に対してポーランドがウクライナに戦車を提供するのを妨害しないよう要請
ハーベック独副首相兼経済・気候保護相は12日、ポーランドからウクライナへの主力戦車レオパルド2の提供を、製造国ドイツが許可しないことで破綻させることは看過できないとの見方を示した。
ハーベック副首相が発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ハーベック氏は、「私たちは、その他のパートナー国との連合で自分たちの決定を採択している。しかし、自分たちのための決定を採択することと、その他の国の決定を妨げることの間には差がある。関連して、ドイツがどのような決定を採択するかとは関係なく、ドイツは、ウクライナ支援の決定を採択している他の国を妨害すべきではない」と発言した。
なおハーベック氏はまた、すでにしばらくの間、ドイツもウクライナに対して主力戦車を提供する決定の採択へと至る可能性があると話している。他方で、社民党のショルツ首相率いる政府は、現在まで主力戦車提供の案は拒否している。
一方で、ランブレヒト独国防相は12日、ドイツ軍基地を訪問した際に、独政府はパートナー国から戦車に関する公式な要請はまだ受け取っていないと発言した。
これに先立ち、11日、ポーランドのドゥダ大統領は、リヴィウ訪問時に、ポーランドは、国際的な連合が設置されて、その一環で要件が満たされたら、ウクライナへと独製主力戦車「レオパルド2」を提供すると発言していた。ただし、同戦車がドイツで製造されたものであるため、再輸出のためにはドイツ政府の許可が必要である。
ドイツで社会民主党とともに連立政権を形成する、緑の党と自由民主党や野党は、ショルツ首相が戦車提供の決定を採択し、すでに戦車提供を決めている国の輪に加わるよう圧力をかけている。
ウクライナのクレーバ外相は、ドイツがいずれウクライナに対して主要戦車を提供する決定を採択することを確信しているとしつつ、今は決定採択を急ぐよう、そして独製戦車の提供の準備のある他の国にその提供を許可するよう要請していると発言している。