ブリンケン米国務長官、10億ドルの新たな対ウクライナ支援を発表

キーウを訪問している米国のブリンケン国務長官は、ウクライナに対する新たな10億ドル相当の支援を発表した。

ブリンケン国務長官がキーウでのクレーバ宇外相との共同記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ブリンケン氏は、「私たちは今後もウクライナの側にいる。そして、今日私たちは、総額10億米ドルの新しい支援について発表する。それは安全保障分野の6億6550万ドルの新たな軍事・非軍事支援を含む」と発言した。

また同氏は、ロシアによる全面侵略が始まって以降、米国は430億ドル以上の安全保障支援を拠出したと強調した。

その他同氏は、ウクライナ軍の反転攻勢の加速を指摘した上で、今回の支援は反転攻勢を支え、さらに加速させるものだと伝えた。

同氏は、今回の支援には、1億7500万ドルの追加防空支援、1億ドルの長期軍事支援、3億ドルの解放された領土における治安回復・維持活動への支援が含まれていると伝えた。

さらに同氏は、米国は国境警備隊と警察に対して対地雷装甲車両を初めて供与すると伝えた。また、米国の支援は、今秋の米製戦車『エイブラムス』の到着や、欧州ですでに行われている訓練を補完する米国におけるウクライナ操縦士のF16訓練を考慮して、さらに増やされるとも発言した。

その他、同日、米国防総省広報室が、1億7500万ドルの新たな対ウクライナ防衛支援パッケージの内容を発表した

今回発表された支援の内容は以下のとおり。

・ウクライナの防空システムを支援する装備品

・高機動ロケットシステム「ハイマース」の追加弾薬

・155ミリ・105ミリ口径弾薬

・81ミリ口径迫撃砲と弾薬

・戦車「エイブラムス」用120ミリ口径劣化ウラン砲弾

・TOW対戦車ミサイル

・対戦車ミサイルシステム「ジャベリン」および「AT-4」

・300万弾以上の小火器弾薬

・戦術航空ナビゲーションシステム

・戦術秘匿通信システム・支援機器

・障害物除去用爆薬

・予備部品、メンテナンス、その他屋外装備品

なお、6日、ブリンケン米国務長官がウクライナを訪問している。

写真:外務省