ロシアが勝利できないと理解するまでウクライナにおける戦争は続く=エストニア首相
エストニアのカッラス首相は、ロシアの対ウクライナ戦争は、ロシアが勝利を達成できないと理解するまで続くとし、そのためウクライナに対する支援の継続、同国が必要とする全ての提供が重要だと訴えた。
カッラス首相がオーストリア紙「デア・シュタンダルト」へのインタビュー時に発言した。
記者から、2024年はウクライナの運命にとって決定的な年になると思うか、との問いに対して、カッラス氏は、「戦争は続いている。私たちは、設置された様々な罠にはまってはいけない。戦争に迅速に勝てると思うことは誤りだ。ロシアは戦争の長期化に向けて準備している。戦争は、ロシアが勝てないと理解するまで続いていく」と答えた。
また同氏は、「平和について交渉できる」との考えもまた罠の1つだと指摘し、「私たちが領土の奪取に合意したら、ロシアのニーズは満たされるだろう。そして、その後すぐに全てが平和的になるということはない」と発言した。
そして同氏は、「さらにロシアを刺激すること」を怖れる罠もあると述べた。その際同氏は、「恐怖の罠も存在する。ロシアはそれを利用している。私たちが、私たちの行動がロシアをさらに刺激するだけだと言うならば、4つ目の罠は、私たち自身の中にある。全てはその逆だ。ロシアを駆り立てるのは弱さであって、強さが刺激するのではない」と指摘した。
同氏はまた、同戦争で決定的な問題は十分な弾薬があるかどうかだとし、「だからこそ、私たちは、100万弾の弾薬供与を決めたのだ。『ラムシュタイン』フォーマットの連合は、ロシアより13倍多い予算がある。私たちの方が強いのだが、私たちは、ウクライナの自衛を支援せねばならず、同国が必要とする物をあげねばならない。私たちはウクライナの勝利を信じねばならないのであり、ロシアが何らかの形で勝つことを信じてはならない。ロシアは、私たちがウクライナが勝たないと思い、同国を支援するのを止めることを望んでいるのだ」と強調した。
写真:エストニア政府