日本との安保協定は近く締結される=ウクライナ大統領府副長官
ウクライナのジョウクヴァ大統領府副長官は15日、ウクライナと日本の間の二国間安全保障協定は「近い将来」締結されるとし、それは「かなり強力なもの」となるだろうと発言した。
ジョウクヴァ大統領副長官(外政担当)が外政シンクタンク「新欧州センター」が主催した第4回ウクライナ日本フォーラム「特別グローバル・パートナーシップ ロシア戦争の文脈におけるウクライナと日本」でのスピーチの際に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
ジョウクヴァ氏は、「昨年、日本との間で二国間協議を複数回行った。私たちは、日本側との間で、協議過程を公に公開しないことで合意している。しかし、そのような協定は、非常に近い将来締結されるし、あなた方は、それが非常に協力な協定であることを目にすることになる。なぜなら、日本のような国との間でそうでない協定はあり得ないからだ」と発言した。
その他同氏は、昨年日本がG7議長国を務めていた際に北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の会場でウクライナへの安全保証支援に関する非常に重要な共同宣言に署名が行われたことを喚起し、その宣言は「外交の教科書に掲載される」ようなものだと形容した。そして同氏は、同共同宣言には32か国が参加していると伝えた。
加えて同氏は、「同宣言はウクライナが自らの安全の保証を得ることを謳っている。なぜなら、ウクライナは現在ロシアの侵略と戦っているからである。しかし、ウクライナは、中東欧地域の安全も保証していく。他国がウクライナの安全を保証するだけでなく、ウクライナもまた、必要となれば、協定を締結した、あるいは今後締結する国の安全を保証していく準備ができるのだ」と発言した。
その際同氏は、ウクライナはすでに二国間の安保協定を7か国と締結しており、その内5か国はG7参加国であることを喚起した。加えて同氏は、現在さらに北欧、バルト、その他EU加盟国など10か国と安保協定締結協議を行っていると伝えた。
その上で同氏は、ウクライナは欧州にて新しい安全保障機構を作り出しているとし、欧州大西洋地域の安全はウクライナ抜きではあり得ないと強調した。
なお、2023年7月のビルニュスNATO首脳会議の際にG7首脳は発表したウクライナ支援に関する共同宣言に署名していた。
ウクライナは、同宣言を発展させる形で、これまでに英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、デンマーク、オランダとの間で二国間安全保障協定を締結している。
また、ウクライナと日本も、昨年10月7日に、ウクライナの安全保証に関する二国間合意締結に向けた一回目の協議を行っている。