ウクライナのために防空システムを見つけなければならない=独外相
ドイツのベーアボック外相は9日、各国は自国や第三国で追加の防空システムを見つけ、それをウクライナにできるだけ早く送るよう試みなければならないと発言した。
ベーアボック外相がベルリンを訪問したポプショイ・モルドバ外相との共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ベーアボック氏は、「私は、1週間前のブリュッセルでの北大西洋条約機構(NATO)外相会合の際に、(中略)私たちは、欧州と世界中の全ての『パトリオット』システムの地図を作り、それらシステムをウクライナへ送るためにあらゆることを行わねばならないと、はっきり発言した」と述べ、ドイツはウクライナの防空支援に取り組む国となっていると補足した(編集注:ドイツは、ウクライナ支援を調整する「ラムシュタイン会議」で「防空連合」を率いている)。
また同氏は、残念ながら、ドイツにある「パトリオット」システムの在庫は「かなり劣化したもの」だと発言し、そのため現在ドイツ政府はウクライナや欧州連合(EU)の同志国、NATOの同盟国とともに、第三国によりシステム提供の可能性も考慮しながら、できるだけ早く本件に取り組まなければならないと説明した。
さらに同氏は、次のG7外相会合の際に追加情報が提供されるかもしれないと述べた。また、防空の必要性の文脈では、自身が訪問したことのあるウクライナ東部の主要都市ハルキウを喚起し、同市は、ロシアとの国境から近いことから、空爆を実質的に防ぐことができておらず、また隠れるための時間もないと指摘した。そして同氏は、「プーチンが完全に意図的にハルキウを平らにし、損壊し、破壊したがっている」のを皆が目にしていると発言した。
その上で同氏は、「もしロシアがそこで全面的攻勢を始めたら、それは信じられない苦しみを生み出すだろう」と強調した。
その他同氏は、モルドバに関して、プーチン氏は最初からウクライナに対して戦争を、その他の国に対してハイブリッド戦争を遂行しており、そのためにあらゆる可能な手段を用いている。モルドバは非常に脆弱であり、そのためドイツは同国を、とりわけ政治的手段、経済的に助けているし、またEU加盟の道でも助けていると発言した。