デンマーク、戦闘機「F16」でロシア内軍事目標を攻撃することをウクライナに許可
デンマークのラスムセン外相は30日、ウクライナへと戦闘機「F16」を供与する決定を採択する過程の当初から、これら戦闘機もウクライナに自衛のために供与される他の武器も、ロシア領内を含む、ロシアの軍事目的に対して使われる可能性があることは認識していたと発言した。
ラスムセン外相がブリュッセルでのEU外相級会合の開始前に記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ラスムセン氏は、「(編集注:F16によるロシア領攻撃の可能性に関する問いへの)端的な回答は、『そうだ(編集注:攻撃は可能)』というものだ。それは新しい立場ではなく、私たちの貢献の一部である。私たちがデンマーク議会の私たちの外務委員会と本件につき協議していた時、私たちは、それは自衛の一部であり、それはロシア領内の軍事施設を攻撃する可能性があるものだと、最初から明確に述べていた」と発言した。
これに先立ち、英国政府が同国の供与した武器を使ったウクライナによるロシア領攻撃を認めていた。また、北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は、同盟国に対して、ウクライナがロシア領の軍事目的を攻撃する際の制限を解除するよう要請していた。
NATO議員総会は27日、NATO加盟国に対して、ウクライナに重要な武器の供給を加速し、またロシア領内軍事目的攻撃の際に西側武器を使用することへの制限を解除するよう要請した。
オランダのオロングレン国防相は28日、ウクライナのロシア領内標的への攻撃は欧州連合(EU)の議論対象となるべきではなく、ウクライナは自衛のためにその攻撃を行う権利があると発言していた。
ラトビアのブラジェ・ラトビア外相は5月1日、すでに複数の国がウクライナに対してロシア領攻撃における制限のない武器を供与していると発言していた。
イタリア政府は、ウクライナによる西側武器でのロシア領攻撃に反対を表明している。
写真:デンマーク国防省