ロシアは数年後にNATO加盟国を攻撃できるようになるかもしれない=ピストリウス独国防相

ドイツのピストリウス国防相は11日、ロシアは戦時経済をあてにしており、もしかしたら数年で北大西洋条約機構(NATO)加盟国を攻撃できるようになるかもしれないと指摘した。

ピストリウス国防相がドイツ連邦議会での来年度予算の議論の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ピストリウス氏は、「安全保障状況は近い将来まで非常に深刻なままである。私たちは、ロシア軍が2026年までに30%以上拡大し、兵力が最大150万人となることから考えなければならない。ロシアは、戦時経済をあてにしており、もしかしたら数年でNATO地域を攻撃できるようになるほど軍を準備できるようになるかもしれない」と警告した。

また同氏は、ドイツは自国の防衛能力の強化と、同時にウクライナのロシアに対する困難な防衛戦を支え続けるためにあらゆることを行なっていると指摘した。

そして同氏は、「今年のうちにドイツはウクライナに、例えば4基の(防空)システム『アイリスティー』と5台の自走対空砲『ゲパルト』、先週約束したものの内の大半となる榴弾砲『PhZ2000』12台、攻撃無人機、榴弾砲と戦車のための数千の弾薬、最大40両の戦車『レオパルト1A5』、歩兵戦闘車『マルダー』20台を引き渡す」とし、来年も支援は継続されると補足した。

同氏はまた、ドイツはウクライナの信頼できるパートナーであり続けているとし、同時に、支援が現在同様強力であり続けるには、より多くの資金が必要だと認めた。

そして同氏は、さらなる投資はドイツ軍の強化、NATOの義務の履行のためにも必要だと指摘した。その際同氏は、現在ドイツ軍は即応の必要性に対して以前よりはるかに良く準備できているとしつつ、しかし、ニーズのリストは非常に長いとも指摘した。同氏は、自身は防衛産業と常に対話している初めての大臣だと発言した。

その上で同氏は、来年度予算案には国防・安全保障のニーズに総額で750億ユーロ以上が計上されているが、それは自身が要請していた額よりも少ないと伝えた。そして同氏は、今年初めて国のGDPの2%以上が国防に割り当てられるが、しかし将来、この割合は増えなければならないと発言した。