ドイツはウクライナに自国の「パトリオット」の4分の1を渡している=独国防相
ドイツのピストリウス国防相は13日、同国からウクライナに3基目の防空システム「パトリオット」がまもなく届けられることを考慮すると、ドイツは自国の「パトリオット」の4分の1を渡していることになると発言した。
ピストリウス国防相がブリュッセルでのNATO国防相級会合、NATO・ウクライナ委員会会合、「ラムシュタイン」会合の前に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ピストリウス氏は、「私たちはウクライナに3基目の『パトリオット』システムを提供する。これによりドイツはウクライナのために全部で3基の同システムを供与していることになる。(中略)それは、私たちの自国の保有するそのシステムの4分の1であり、もうこれ以上供与する可能性はない。おそらく、他の国が1つずつ渡せるだろう」と発言した。
同氏はまた、ドイツはウクライナ防空強化イニシアティブを立ち上げたことを喚起し、それはすでに一定の成果を出しているが、まだ前進の余地があると指摘した。さらに同氏は、ドイツはまたウクライナ軍人への「パトリオット」操作訓練を提供し、同システム用の長射程ミサイルを提供しているとし、具体的には最近32弾のミサイルを渡し、さらに今後数日・数週間で68弾が送られると発言した。これらのミサイルは、ドイツ、デンマーク、ノルウェー、オランダの共同の努力の一環で手に入れることができたいものだという。
そして同氏は、「私たちは作業を続ける。システム1基1基、ミサイル1弾1弾が重要だ。それらは人々とインフラを守るのを助ける」と強調した。
その他同氏は、パートナーたちは「パトリオット」生産増加の可能性を分析し続けており、米国などの生産者との協議を行っているとしつつ、他方で、問題は生産と供給には時間がかかるということだと指摘した。
ドイツ製長射程ミサイル「タウルス」に関する質問を受けると、ピストリウス氏は、「それについてはもう全て話されている」と返答した。
また同氏は、「私たちの支援は重要だ。なぜなら、ロシアはウクライナを破滅させたがっており、ロシアは毎日人々を殺し、怪我させ、体系的かつ最大限残酷にウクライナの町々を攻撃しているからだ。(中略)私たちがウクライナの側に立ち続けることに疑いはあってはならない。(中略)私たち皆が、ウクライナがロシアの侵略から身を守れる能力を得られるようにあらゆることを行わねばならないということにつき意見が一致している」と発言した。
加えて同氏は、今日の会合では、緊急支援だけでなく、ロシア侵略に対抗するウクライナへの中・長期展望の支援についても話し話し合われると伝えた。
NATO首脳会議でウクライナのための加盟のシグナルが出される可能性については、ピストリウス氏は、「待たなければならない」と述べ、そのようなシグナルが出されるとは思っていないと述べた。
写真:ウクライナ大統領府