バイデン米大統領、ウクライナと二国間協定を締結した国々の首脳の会合主催 「ウクライナ・コンパクト」発出

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米国のバイデン大統領は11日、ワシントンのNATO首脳会合の会場内で、ウクライナが安全保障協定を締結した約20の国々の首脳と欧州連合(EU)代表が出席する、「ウクライナ・コンパクト」発出会合を主催した。

同会合にはゼレンシキー宇大統領も出席した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。

ホワイトハウスは、この会合の主な目的は、「ウクライナ・コンパクト」フォーマットを開始することにあるとし、「このイニシアティブは、今後数年間のウクライナへの支援を確認することが目的だ」と説明した。

ウクライナが諸国と締結した協定は、軍事・財政支援やウクライナ軍人訓練に関する具体的項目を含むもの。他方で、署名国は、ウクライナ防衛のために戦争に参戦することは義務付けられていない。

同会合では、バイデン米大統領とゼレンシキー宇大統領がスピーチを行った。

また日本の外務省は、公式ウェブサイトにて、岸田首相が「ウクライナ・コンパクト」発出会合に出席したことを公表した

さらに外務省は、発出された「ウクライナ・コンパクト」の日本語仮訳を公開した

「ウクライナ・コンパクト」本文には、「本日、我々は、ウクライナ支援に関する共同宣言及びそれぞれの参加国が、ウクライナとの間で作成した安全保障上の合意及び取決めに記載されているとおり、ウクライナの包括的な安全保障上のニーズを満たすための我々の集団的な取組を調整し、加速させることを視野に、ウクライナ・コンパクトを発表する」と書かれている。

そして、このコンパクトを通じて、ウクライナが自らの自由、 独立、主権及び領土一体性を守り、将来の侵略行為を抑止することへの、我々の不変の意図とコミットメントを表明し、その目標を達成するために、コンパクト参加国は、以下のことを誓約している。

・二国間・多国間でのウクライナの防衛・安全保障ニーズの支援

・ウクライナの将来の軍を構築するための取り組みの加速(6か月以内の国防大臣級会合の開催を含む)

・ウクライナに対する将来のロシアの武力攻撃の際に、自衛権を行使するウクライナを支援するための適切な次の措置を決定するための最上級レベルの会合開催

なお、同コンパクトを支持したのは、以下の首脳:米国、ラトビア、ベルギー、リトアニア、カナダ、ルクセンブルク、チェコ、オランダ、デンマーク、ノルウェー、エストニア、ポーランド、EU、ポルトガル、フィンランド、ルーマニア、フランス、スロベニア、ドイツ、スペイン、アイスランド、スウェーデン、イタリア、ウクライナ、日本、英国