NATOに加盟するにはウクライナは勝利せねばならない=NATO事務総長
北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は11日、ウクライナがNATOに加盟するための唯一の手段は、欧州における主権ある独立した国家として勝利することだと発言した。
ストルテンベルグNATO事務総長がワシントンでのゼレンシキー宇大統領との二者会談後の共同記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ストルテンベルグ氏は、「言葉が重要なのは当然だが、しかし行動は言葉よりも雄弁に語るものだ。よって、当然、加盟に関する言葉、加盟への道筋が不可逆であるという言葉は重要だが、しかし、私たちが一緒にウクライナ支援のために具体的に行っていることはさらに重要だ。私たちが今防空システム供与を強化し、ウクライナに勝利の可能性を与えているという事実もだ。そして、ウクライナにとってNATO加盟の唯一の手段は、欧州の主権ある独立した国家としてのウクライナの勝利なのだ」と発言した。
同氏はまた、NATOの全ての加盟国がロシアの侵略撃退におけるウクライナ支援の重要性とウクライナのNATO加盟への「不可逆の道筋」につき合意したと強調した。
そして同氏は、「昨日私たちは、ウクライナに対する甚大な支援パッケージに合意した。第一に、それはウクライナのための安全保障・訓練分野のNATOの支援だ。NATOは、安全保障分野の国際支援の大半の調整・供与を請け負う。三つ星将軍率いる司令部、約700人の軍人がドイツ・ウィースバーデンのNATO施設や私たちの同盟の東方のセンターで働いていく。これがウクライナの自衛を強化する」と発言した。
また同氏は、NATO加盟国のウクライナ関連の財政コミットメントについても喚起し、「NATO加盟国は、来年を通じて400億ユーロの最低限の基本軍事支援のウクライナへの提供と私たちの勝利へ向けたウクライナ支援の継続を約束した」と発言した。
加えて、同氏は、過去数日NATO加盟国が、防空システムなどのウクライナに対して決定的に重要な追加軍事支援の提供を約束したことを喚起した。
同時に同氏は、NATO加盟国と同志国20か国以上がウクライナとの間で安全保障分野の二国間協定を締結しており、それがウクライナに長期的な安全保障コミットメントを与えているとも指摘した。
そして同氏は、「私たちは、ウクライナ軍とより緊密に協力していく。ポーランドのNATOウクライナ共同分析・訓練・教育センター(JATEC)も利用し、私たちのイノベーション、防衛産業生産分野の協力深化を通じて行っていく」と述べた。
その上で同氏は、「ウクライナの未来は、NATOの中にある」と強調した。