NATO軍事委員長、キーウ訪問 「ウクライナ支援はNATOの政治的・軍事的利益」

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キーウを訪れた北大西洋条約機構(NATO)のジュゼッペ・カーヴォ・ドラゴーネ軍事委員長は、NATOはウクライナと共同でロシアの侵略戦争の教訓を認識し、それを自らの戦略に織り込み、相互運用性を高めることを求めていると発言した。

カーヴォ・ドラゴーネ軍事委員長がウクルインフォルム訪問時に録画した呼びかけ動画で発言した。

カーヴォ・ドラゴーネ氏は、この重要な時にウクライナはNATOの優先課題の最前線にあると強調した。

同氏はまた、ウクライナ支援手段にコメントする中で、ワシントンNATO首脳会談時に交わされた400億ユーロの安全保障支援を提供するという合意を想起した上で、NATOはその約束を果たす道筋にあると指摘した。

さらに同氏は、NATOのウクライナ安全保障・訓練支援特別ミッションの創設とNATOウクライナ共同訓練・分析センターの創設や、同安全保障・訓練支援ミッションの活動、ウクライナNATO共同センター(JATEC)創設にも言及し、JATECはロシアの残酷な侵略戦争の教訓を共同で確認し、考慮したがっていると伝えた。

そして同氏は、「その教訓は私たちが戦争の理解を形成するのに役立つ。教訓はNATOの戦略と政策に織り込まれていき、相互運用性を促進する。何より、それらはウクライナが戦争で勝利を達成し、主権を維持するのを支えている」と発言した。

加えて同氏は、「ウクライナを今だけでなく、将来にわたって支援することはNATOの政治的・軍事的利益である。あなた方は自らの国民のためだけに戦っているのではない。あなた方は自らのアイデンティティのために戦っているのだ。そして、NATOはあなた方と共にある。私たちによるあなた方の主権と領土一体性の支援は揺るがないままだ」と述べた上で、「一緒にウクライナを今後の行動のためのあり得る最も強力な立場に据えることができる」と補足した。

さらに同氏は、ロシアが現在のいわれない戦争の際、マリウポリ包囲やブチャでの処刑や拷問、イルピンの破壊といった蛮行を非難し、ウクライナの町々に放たれているミサイル1つ1つが人道に対する罪だと発言した。