ゼレンシキー宇大統領、「30日間停戦は米の提案」 宇は陸・海だけでなく、前線全域の停戦に同意すると説明
ウクライナのゼレンシキー大統領は11日、サウジアラビア・ジッダで開催されたウクライナと米国の政権代表団による協議につき、米国側はウクライナの停戦に関する主張を理解していると発言した。
ゼレンシキー大統領が同日夜の動画メッセージでコメントした。
ゼレンシキー氏は、「私たちの立場は完全にはっきりしている。ウクライナは戦争の最初の1秒から平和を望んでおり、私たちは、平和ができるだけ早く、信頼できる形で、すなわち、戦争が今後生じないような形で実現されるべく、あらゆることを行いたいと思っている。その会談への私たち、ウクライナの根拠のある提案は、次の3つのものだった。それは、ミサイル、爆弾、長射程無人機の空の停戦。それから、海の停戦。そして、外交が続く現在のあらゆる状況への信頼を確立する真の措置、つまり、何より被拘束者、私たちの軍人と民間人の解放と、ロシアへと連れ出されたウクライナ児童の帰還である。米国側は、私たちの主張を理解しており、私たちの提案を受け止めており、私は、両国チームのやりとりの建設性につきトランプ大統領に感謝したい」と発言した。
また同氏は、30日間、完全停戦を実現することを試みるという提案は米国側から出されたものであり、それはミサイル、無人機、爆弾や、黒海だけでなく、前線全域に関わる停戦になると説明した。
そして同氏は、「ウクライナはその提案を受け止めており、私たちはそれを肯定的にみなしている。私たちは、そのような措置を行う用意があるし、米国はロシアに対してそれを実行することを説得せねばならない。つまり、私たちは、ロシアが同意するなら、同意する。その時、停戦は発動する」と強調した。
さらに同氏は、協議の重要要素は、米国がウクライナへの防衛支援とインテリジェンス支援を再開する準備があることだと指摘した。
その際同氏は、「合意が発効したら、その停戦30日間で、私たちはパートナーたちと平和の信頼性と永続的な安全の保証のためのあらゆる側面を作業文書のレベルで作成するのを間に合わせることができる。ウクライナは平和への準備がある。ロシアでも、戦争終結の自らの準備、あるいは、戦争継続の準備を示さねばならない。完全な真実のための時が来たのだ」と発言した。
同氏はその上で、サウジアラビアで活動したウクライナの外交官とチームに謝意を伝えた。
これに先立ち、11日、サウジアラビア・ジッダにて、ウクライナと米国の政権チームが協議を行っていた。
協議後、両国は共同声明を発出している。