ラトビア、ウクライナへの平和維持軍派遣を検討する用意はあるも「条件付き」

ラトビアのリンケーヴィチ大統領は、同国は平和維持軍の一部としてウクライナへの自国軍派遣の提案を検討する準備があるとしつつ、まずは2つの条件が履行されねばならないと指摘した。

デルフィがリンケーヴィチ大統領の発言を報じた

リンケーヴィチ氏は、国家安全保障評議会と政府は、どのような提案も協議する準備があるとしつつ、「しかし、決定採択の前に、私たちには2つの条件がある」と発言した。

同氏はその際、1つ目の条件として、それがリトアニアの安全保障と防衛能力をどのように強化することになるかがはっきりしていなければならないと指摘した。また同氏は、2つ目の重要な問題は、ウクライナへの軍の展開条件がどのようなものとなるかだと述べた。

その際同氏は、「(編集注:NATOの)第5条による保証、ないしは同等の何かがないのであれば、私たちの兵士はリスクに晒されることになる。もし誰かがウクライナの兵士を襲って、私たちが彼らの支援にかけつけなければならず、そして私たちが十分な支援を受け取らない。それは論議を招く問題だ」と発言した。

同時に同氏は、「現在私たちはやや理論的な状況にあるという感じを覚えざるを得ない」とした上で、現在停戦の後にウクライナに多国籍軍の展開問題を議論するのは時期尚早だと指摘した。

過去1週間の出来事については、同氏は、停戦交渉は始まってもいないとし、今はロシアと米国の対話だけが続いているとコメントした。

そして同氏は、「私は、ウクライナ抜きで交渉を行って、ウクライナがどうやってそれを履行することができるのか、単に想像することができない」と述べ、ロシアは戦争で自らの目的を達成していないが、ウクライナの勝利も達成していないと指摘した。

加えて同氏は、「現在私には、米国に停戦に関してどのような善意があろうとも、ロシアにとってはそれは、(編集注:戦力を)再編して、後のある瞬間に再び戦争を始めるための、単なる一時停止であるという感じを抱いている」と発言した。