ウクライナ大統領府、陸の停戦に同意しない理由を説明
ウクライナのレシチェンコ大統領府長官顧問は10日、ウクライナが陸の停戦に同意しないのは、その停戦はプーチンが兵力を回復させ、その後戦闘を再開することができるからだと説明した。
レシチェンコ顧問がテレビ番組出演時に発言した。
レシチェンコ氏は、「彼(編集注:トランプ米大統領)は『停戦計画はあるか』と述べている。私たちは、『私たちには停戦計画がある』と答えている。私たちは空の停戦を提案している。それは、無人機、ミサイル、弾道(ミサイル)のものだ。また、海の停戦も提案している。私たちは攻撃しない義務を負う。ところで、それは逆説的だ。なぜなら、私たちは黒海では主導権を有しているからだ。また、エネルギー部門も攻撃しないことを提案している。つまり、トランプ氏は、交渉プロセスにおいて、相手を自分の望む結果に導くためのイニシアティブを常に打ち出しているのだが、ウクライナにも答えられるものがあるというわけだ。停戦を望むというなら、我々には準備がある。しかし、陸ではない。陸だと、プーチンが数か月間一時休止を得て、負傷兵の世話をして、北朝鮮で歩兵を集めて、戦争を再開することができる」と発言した。
また同氏は、ウクライナ軍が受けるダメージの70%は無人機を使って生じていると指摘した。
これに先立ち、ウクライナのゼレンシキー大統領は6日、ブリュッセルで開催された欧州連合(EU)首脳からなる欧州理事会の特別会合に出席し、平和のために必要な最初の行動を提示した上で、それを支持するよう呼びかけた。その際ゼレンシキー氏は、まず空と海の2種類の停戦を行うことを提案していた。