ドイツはウクライナを通じたロシア発天然ガス輸送の継続に関心がある=独政府報道官
ドイツ政府は、ウクライナとロシアが締結した欧州連合(EU)加盟国への天然ガス輸送合意が完全に履行されることを望んでおり、また同合意が延長されることを期待している。
7日、シュテフェン・ザイベルト独政府報道官が記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ザイベルト氏は、「EUとドイツ政府が仲介して達成された輸送合意がある。同合意は、現在発効しており、少なくとも2024年まで効力を持つ。そして、その合意には、次の10年間の合意延長の可能性も想定されている。私たちは、その合意は遵守されなければならないと確信している」と発言した。
記者から、ドイツ政府は同合意の10年間の延長を主張しているのかと質問されると、ザイベルト氏は、「私たちは何よりまず、同契約が全ての当事者により遵守されることを主張している。しかし、もちろん、私たちは、それが継続されるという案も望むであろう」と発言した。
さらに同氏は、これまで同様、ドイツ政府にとっては「ウクライナが輸送国家であり続けること」が重要であるとの立場を繰り返し、それは独露間ガスパイプライン「ノルド・ストリーム2」が完成してからも同様であると指摘した。
また同氏は、ドイツと米国は、ノルド・ストリーム2について協議を続けているとも報告した。
これに先立ち、今月、プーチン露大統領がウクライナを通じたガス供給の継続はウクライナがロシアに「善意」を示すかどうかにかかっていると発言したことを受け、ドイツ与野党勢力が批判コメントを発表していた。与党の社会民主党のシュミッド報道官は、プーチン露大統領の発言は「害があり、侮蔑的だ」とコメントし、現在政党支持世論調査にて2位の野党の緑の党は、ノルド・ストリーム2建設は止めるべきだと主張していた。