G7首脳、コミュニケにてウクライナへの支持確認 ゼレンシキー大統領歓迎
13日、G7首脳は、会談の結論文書としてコミュニケを発出、ウクライナへの支持を確認した。これに対して、ヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ウクライナの独立・主権、重要改革を支持するものとして、歓迎のメッセージを発表した。
G7首脳会談コミュニケにおけるウクライナ・ロシア関連部分は52段落目となっている。
G7首脳は、ウクライナの国際的に認められた国境内での独立、主権、領土一体性への支持を繰り返した。また、ロシアに対して、緊張を緩和し、国際義務に従って行動すること、ウクライナ東部国境と(ウクライナ南部占領下)クリミア半島からロシア軍と物品を撤退させることを要請した。
さらに、G7首脳は、3月のG7外相声明に続き、「ロシアはウクライナ東部における紛争の当事者であり、仲介者ではない」ことを強調し、またミンスク諸合意履行を確保するためにノルマンディ・プロセス(独仏宇露4国による東部情勢解決協議プロセス)を支持していることを確認した。その上で、ロシアとロシアの支援する武装集団に対して、建設的に従事し、停戦に再コミットすることを要請した。
その他、首脳たちは、ウクライナによる改革進展を鼓舞しつつ、同国の民主主義と機構を強化するための努力を再確認した。
また、首脳たちは、イラン関係の61段落目にて、2020年1月のテヘラン近くでイランによるウクライナ国際航空旅客機の撃墜に触れ、「犠牲者に関する透明性、責任、正義を確保する努力を支持する」と伝えている。
このG7首脳会談コミュニケにつき、13日、ウクライナ大統領府広報室は、ゼレンシキー大統領のコメントを発表した。
発表には、ゼレンシキー大統領がG7によるウクライナの独立と主権、重要改革への支持を示したことを歓迎していると書かれている。
ゼレンシキー大統領は、「英国。ドイツ、カナダ、イタリア、米国、フランス、日本、欧州連合(EU)の首脳に対して、ウクライナの国際的に認められた国境内の独立、主権、領土一体性への不変の支持、および、侵略国に対してウクライナの東部国境とクリミアからの軍の撤退を呼びかけたことにつき感謝している。クリミアはウクライナである」と伝えた。
なお、6月11日から13日にかけて、英国のコーンウォールにて、G7首脳会談(サミット)が開催されていた。首脳たちは、主要議題として、新型コロナウイルス感染症拡大との闘い、国際秩序・安定性の維持、気候変動問題、国際安全保障分野の最重要課題への対応などの協議を行った。