ゼレンシキー・バイデン会談開始 冒頭発言まとめ
1日、訪米中のヴォロディーミル・ゼレンシキー大統領は、ワシントンのホワイトハウスにて、ジョゼフ・バイデン米大統領との会談を開始した。
ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
バイデン米大統領は、会談冒頭の際、記者団を前に、「私は、ゼレンシキー大統領をホワイトハウスの大統領執務室に招けたことを嬉しく思う。ウクライナ独立30周年祝賀の中、私たちの国の間のパートナーシップは、かつてないほどに強くなっているし、またさらに強くなるだろう。ウクライナと米国は、共通の価値を有しており、私たちは、欧州が一体で自由で平和であり続けるように、欧州に関しての長期的目的の達成に揺るがずにコミットしている」と発言した。
さらにバイデン大統領は、「米国は、ロシアの侵略と向き合うウクライナの主権と領土一体性を完全に支持し続けている。私たちのウクライナの欧州大西洋願望への支持は、引き続き揺らがない」と発言した。
またバイデン大統領は、ゼレンシキー大統領との協議の際には、ウクライナの民主的改革の達成と欧州統合を進める上で、米国がどのようにウクライナを支持できるかについて協議する予定だとも発言した。
加えてバイデン大統領は、「私は、数年前に(ウクライナの)最高会議(国会)で演説する機会があったことを覚えている。私は、もう一度ウクライナを訪問する機会があることを期待している」と発言した。
ゼレンシキー大統領は、同日の協議議題につき、「主要な問題は安全保障だ。ドンバスの治安、一時的被占領下クリミア半島の安全、黒海沿岸の安全保障、そして、ノルド・ストリーム2開始と関連するウクライナと欧州全体にとってのエネルギー安全保障だ」と発言した。
またゼレンシキー大統領は、今回の会談につきバイデン米大統領に謝意を伝えた上で、米国はウクライナにとっての真の戦略的パートナーであると強調した。
さらにゼレンシキー大統領は、米国がウクライナの主権と領土一体性を支持していること、ウクライナに200万回分以上のコロナワクチンと6000万ドルの支援を供与したことにつき謝意を伝えた。
同時にゼレンシキー大統領は、ウクライナは米国が抱えるアフガニスタン情勢に関連する問題を理解しているとし、その理由として、ウクライナも戦争開始から8年目を迎えており、1万5000人の人々の命を失ったからだと強調した。
ゼレンシキー大統領は、多くの問題を協議しなければならないが、そのために時間が足りるかどうかには疑問があると述べつつ、「しかし、多くの質問への答えを見つけ出せるよう試みる」と発言した。
大統領は、安全保障問題の中には、NATOにおけるウクライナの役割に対する米国の見方や、ウクライナ東部ルハンシク・ドネツィク両州一部被占領地平和的情勢解決への米国の関与についても協議をするつもりだと述べた。
さらにゼレンシキー大統領は、経済問題についても協議をするとし、「私たちは、ウクライナ経済の変革計画を詳細に作成した」とし、その変革における米国の役割を協議したいと発言した。
その他ゼレンシキー大統領は、米国側に、一時的被占領下ルハンシク・ドネツィク両州、クリミア、ロシア国内にて、違法に拘束されているウクライナ国民のリストを米国側に渡したと発言した。
なお、ゼレンシキー大統領は現在米国を訪問している。現在、ホワイトハウスにて、バイデン米大統領との会談が行われている。またゼレンシキー大統領の訪米は、9月5日まで続く予定。