ゼレンシキー大統領、国外ウクライナ人のための二重国籍導入案に言及
ゼレンシキー大統領は、国外に暮らすウクライナ人のために二重国籍を導入する案に言及した。
ゼレンシキー大統領がニューヨーク市にてウクライナ人コミュニティと会談した際に発言した。22日、大統領府広報室が伝えた。
大統領は、ウクライナ人は多くの国で民族の伝統を長年維持していると述べ、「私は、あなたたちが私たちにとっての最高の大使なのだと思っている。なぜなら、あなた方は国外にて私たちの国、主権、領土一体性を守っているからだ」と発言し、また米国のウクライナ人コミュニティが活発に活動していると指摘した。
その上で大統領は、国外に暮らすウクライナ人のために二重国籍を導入する案を披露した。同時に大統領は、非友好国に暮らす人々に二重国籍を付与することは不可能であるとも述べ、そのためこの問題はバランスの取れたアプローチが必要であり、急がずに検討し、全ての複雑な点を想定しなければならないと説明した。
大統領は、「難しい問題だが、私たちがエネルギー、願望を抱けば、全ての困難は解決されるだろう」と発言した。
写真:ヴォロディーミル・イリチェンコ/ウクルインフォルム
加えて大統領は、ウクライナとウクライナの歴史への敬意を回復することとウクライナに平和を取り戻すことが重要だと強調した。
なお、ゼレンシキー大統領は、第76回国連総会本会議に出席するために米ニューヨーク市を訪れている。ゼレンシキー大統領の一般討論での演説は、22日に行われる見込み。
2020年5月19日、最高会議は、二重国籍取得を可能とする法案第2590の登録を取り消している。その際、ドミトロー・クレーバ外相は、最高会議の専門家たちが本件の解決は法改正のみでは不可能であり、憲法改正が必要だとの結論を出したと説明していた。
2021年2月26日、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)は、政府に対して二重国籍問題解決を指示している。
トップ写真:大統領府