ボレルEU上級代表、露軍集結につき「EUはウクライナとともにある」
ボレル欧州連合(EU)外務・安全保障政策上級代表は、ロシア連邦がウクライナへの更なる侵攻に踏み切った場合、欧州の国々はウクライナを支持すると発言した。
ボレル氏がイタリアのラ・レプッブリカ紙へのインタビュー時に発言した。
ボレル氏は、ロシアの侵攻の脅威に関する発表が続く中、EUは加盟国の行動を調整しているとし、また情勢がそのように展開する場合、ウクライナ側を常に支持する準備があるとし、「私たちはウクライナとともにある。皆がその場合の被害をよく考えるべきだ」と発言した。
同氏はまた、ロシアのウクライナへの軍事侵攻を回避するために、EUと米国がともに働くべきだと強調した。
さらに同氏は、「私たちは、そのような行動は国際法の深刻な侵害となることをロシアに理解させるために、外交能力を用いている。さらに、私は、ストックホルムでロシア側同僚のラヴロフ氏(外相)と話をした。彼は、あらゆる軍事行動を否定した」と発言した。
これに先立ち、ウクライナ国防相は、ロシア軍の侵攻の可能性があるのは1月末であり、現在ロシア軍部隊兵力9万4300人が国境沿いや被占領地に集結していると発表していた。米ワシントンポストは、米情報機関の情報として、現在集結している露軍兵力は約7万と評価しつつ、1月にはこれが約17万5000人、大隊戦術群100個にまで増えた上で侵攻が始められる可能性があると報じた。これに対し、ロシア政権は、侵攻計画を否定しており、ウクライナの武装を認めているとして欧米諸国を非難している。
米ホワイトハウスのサキ報道官は12月2日、ロシアがウクライナに対して侵攻した場合に備えて、米国は、経済制裁以外にも行動選択肢のリストを準備しているとし、「米国務長官は、欧州のパートナーたちと緊密な議論を行っており、私たちは全ての行動を彼らとの緊密な調整の下で行っている」と発言している。