ゼレンシキー大統領、ロシアに対する予防的制裁発動の必要性を主張

ウクライナのゼレンシキー大統領は、対露制裁が侵攻の行われる前の現時点で発動されることを支持すると発言した。

ゼレンシキー大統領が米ワシントン・ポスト紙へのインタビュー時に発言した

ゼレンシキー氏は、現在「ウクライナのパートナーたちは、明日戦争が始まるかもしれない、もしロシア側から強力なエスカレーションがあれば、強力な制裁だ」と述べているとしつつ、「だが、制裁政策とエスカレーションの可能性について話すのであれば、あなたがたはどうして今制裁を発動せずに、エスカレーションを待っているのだ、という疑問が湧く。(中略)私は、制裁を今発動することを支持している。私は、ある首脳に対して、「どうしてあなたは、ウクライナへ侵攻した場合の対露制裁を支持しているのだ? どうして制裁は私たちがウクライナ領全てを失ってから発動なのだ?」と質問したことがあると発言した。

同氏はまた、制裁は科した後解除できることから、予防的方策だとの見方を示し、ロシアが侵攻し、西側が制裁を発動した時には、ウクライナは領土の一部を失っている可能性があると指摘した。

その他ゼレンシキー氏は、ロシアとの対話の用意があると述べ、「ロシアと話そうではないか。私は、米国に対して、私たちがフォーマットを見つけるのを手伝うよう要請した。私たちは対話を支持しており、戦争に反対している」と発言した。

加えて同氏は、「もし私たちが世界で最強の軍の一つから身を守ることを予定していたら、それは戦争となる。もしそれが戦争となるなら、それは非常に大規模な戦争となり、皆が敗北する。何十万の住民が亡くなる。ウクライナは苦しみ、ロシアも苦しみ、ウクライナの隣の欧州の国々が苦しみ、その先は、移民危機に襲われることになる」と発言した。

そして、ゼレンシキー氏は、ウクライナにとって最も重要なことは、自国領を守ることだと強調した。

写真:大統領府