ゼレンシキー宇大統領「露軍撤退について話すのは時期尚早」

ウクライナのゼレンシキー大統領は16日、ウクライナ国境と東部の被占領地との間のコンタクト・ラインの状況はコントロール下にあるとしつつ、同時に、ロシア軍の撤退は今のところ観察されていないと発言した。

ゼレンシキー氏が「団結の日」の特別番組出演時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

ゼレンシキー氏は、「ロシアとの国境、ベラルーシとの国境、一時的被占領地とのコンタクト・ラインの状況は私たちの軍人によりコントロール下にある。私たちは、現在変化を目にしていない。私たちは、大きな軍の集結を見ており、それは過去数週間変化していない。私たちは、何らかの小さな交代は目にしているが、私はそれを今日の時点では、それをロシア連邦軍の撤退とは呼ばない」と発言した。

同氏はまた、現在、そのロシア軍の動きが交代なのか、撤退してからまた戻ってくるものなのか、を理解することはできないと指摘した。

同氏は、「今日の時点では、私たちはその集結を見ている。撤退が生じて、一定の期間、国境のあちこちで部隊と機材の減少が生じたら、撤退が生じたと言うことにする」と発言した。

またゼレンシキー氏は同日、東部マリウポリを訪れた際に、演説を行った。

ゼレンシキー氏は、「どのような予想も私たちは恐れない。私たちは誰のことも恐れない。どんな敵も恐れない。どんな日付も恐れない。なぜなら、私たちは、2月16日も、17日も、3月も4月も9月も12月も守っていくからだ。何日だとか、何月だとかは重要ではない。重要なのは年だ。今年は2022年であって、2014年ではない。それが重要な違いだ。戦争は、8年続いている。私たちは、その間、何倍も強くなったのだ」と強調した。

同氏は、ウクライナは今、美して強力なウクライナ軍を抱えており、素晴らしい外交官、ボランティア、抵抗する国民がいると指摘した。

ゼレンシキー氏は、国境沿いの状況が緊迫しているにもかかわらず、ウクライナに残っている諸国の外交官たちに謝意を伝えた。

また、同氏は、ウクライナを守る軍人・治安機関職員に対して、「あなたたちといれば何も怖くない。あなた方とともに、私たちはどんな脅威も、政治的圧力も、軍事的圧力も克服する準備がある。私たちは、退かないし、妥協しない」と強調した。

なお、ウクライナでは2月16日は「団結の日」に制定されていた。