独大統領、プーチン氏とノルド・ストリーム2への自らの考えを「誤りだった」と認める

ドイツ連邦共和国ののフランク=ヴァルター・シュタインマイヤー大統領は4日、独露間ガスパイプラインプロジェクト「ノルド・ストリーム2」、対露政策、プーチン露大統領への自らのこれまでの評価を「誤りだった」と初めて認めた。

4日、シュタインマイヤー独大統領が記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。

シュタインマイヤー氏は、ドイツと欧州は「ロシアの加わる共通の欧州の家を作ることに失敗し、共通の安全保証機構にロシアを含めるというアプローチに失敗した」と発言した。

同氏はまた、プーチン露大統領について、「私は、ウラジーミル・プーチンが自らの帝国的狂気によって自国の経済的、政治的、倫理的な完全な破滅に踏み切るとは思っていなかった。つまり、私は、他の人々と同様、誤っていたのだ」と発言した。

さらに同氏は、戦争の全ての責任はプーチン氏にあるとし、その際にドイツは「それによる罪を自ら負う必要はない」とも発言した。同時に、同氏は、それはドイツの政治家達がこれまでに自らが「過ちを犯した」部分に関して再考する必要がないことを意味するわけではないとも指摘した。

同氏は、「はっきりしていることが一つある。ロシアは、プーチン政権の下で、戦争前の状態に戻ることはない」と発言した。

ノルド・ストリーム2については、同氏は、「私のノルド・ストリーム2へのシンパシーは、完全に間違いだった。私たちは、ロシアがもう信じておらず、私たちのパートナーたちがそのことで警告してきた『橋』を握りしめていたのだ」と指摘した。

このシュタインマイヤー独大統領の発言につき、クレーバ宇外相は、5日、ツイッター・アカウントにて、「私は、シュタインマイヤー独大統領の、過去のドイツの対露政策の誤りを認める正直な言葉を歓迎する。私は、ドイツやその他のEUの国に対して、それを迅速かつ断固として修正するよう呼びかける。武器と制裁だ。私たちにはもう時間がない」と発言した

なお、メルケル政権時に社会民主党出身の外相も務めていたことのある、シュタインマイヤー独大統領は、長年独露間天然ガスパイプライン建設プロジェクト「ノルド・ストリーム2」を支持する政治家として知られていた。